アクティブサス用電源システムにVicorの電源モジュールが採用
Vicorは、中国のリレーメーカーであるXiamen Hongfa Electroacoustic(Hongfa)が、同社のアクティブサスペンションに、Vicorの電源モジュール「BCM6135」を採用したことを発表した。
Vicorの電源モジュールが採用されたのは、高級車向けだった機能を中価格帯の車両に導入することを目的に開発した高性能かつ197mm×201mm×71mmという小型サイズのアクティブサスペンション用5kW電源システム。Vicorの技術を活用することで、アクティブサスペンションシステムに求められる「小型軽量化・過渡応答性能」と「高効率化・EMIの改善・対称的な電力回生機能」の両立を実現したという。
最大100Aの電流を電流を97.3%の効率で提供
採用されたのは、48Vゾーンアーキテクチャ向け電圧変換比固定の800V-48V DC-DCコンバータ電源モジュールで、センサ群や電気機械式アクチュエータ、高度なソフトウェアで構成されるネットワークと2つ並列接続で設置され、サスペンションをリアルタイムで調整することを競合製品のおよそ半分のサイズで可能にしたとする。
また、このDC-DCコンバータは800Vバッテリーシステム向けに作られており、動作電圧範囲は420V~920V、液冷式で最大100Aの電流を97.3%の効率で提供することができるもので、毎秒800万Aの高速過渡応答性を有しており、昇圧・降圧のどちらの向きも同じ電力レベルで動作でき、対称的な双方向変換性能を備えているとするほか、先進の平面パッケージを採用することで放熱設計の簡素化が可能で、システム全体の設置面積と重量の低減を図ることを可能にするという。
さらに、この双方向変換対応コンバータを活用することで、アクティブサスペンションをメインバッテリーに直接接続することができるようになり、回生式のショックアブソーバで運動エネルギーを回収し、バッテリーに戻す最適なエネルギー回収が実現できるようになったとしている。