産業機器向けSTM32プロセッサが登場

STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、主に産業分野での利用を対象とした複数の市場セグメントにわたる幅広いアプリケーションに対応した汎用マイクロプロセッサ(MPU)「STM32MP23シリーズ」を発表した。

同シリーズは、従来のSTM32MP2シリーズ同様、デュアルArm Cortex-A35(最大動作周波数1.5GHz)とCortex-M33(最大動作周波数400MHz)を搭載しているほか、0.6TOPSのニューラル・ネットワーク・アクセラレータも搭載。また、3D GPU、H.264デコーダ、生データをサポートするMIPI CSI-2カメラインタフェース、TSN(Time-Sensitive Networking)に対応する2つのギガビット・イーサネット・ポート、2つのCAN-FDインタフェースを備えており、さまざまなセンシングやデータ処理、データハンドリングの役割を果たすことが可能だと同社では説明している。

また、AIおよび機械学習機能を提供するニューラルエンジンを搭載しているため、直感的で適応性のあるHMIや、視覚によるやりとり、予知保全にも対応可能だとする。

さらに、ネットワークにつながった機器とやり取りすることを前提に「SESIP3」および「PSAレベル1」の認証を目指しているとするほか、セキュアな保護機能として、セキュアブートやArm TrustZoneアーキテクチャ、セキュアキーの格納、タンパ検出を備え、ハードウェア暗号化アクセラレータも搭載しているという。

OpenSTLinuxディストリビューションのサポートが5年に延長

このほか、同シリーズの提供開始と併せて、OpenSTLinuxディストリビューションのサポートが従来の2年間から5年間に延長されることも発表された。

このサポート期間の延長は、開発における安定性を確保するとともに、最新のセキュリティ・パッチへのアクセスを拡張して、EUサイバー・レジリエンス法(CRA)への準拠を容易にすると同社では説明しているほか、STによるOpenSTLinuxのメインライン対応への取り組みにより、開発者は、YoctoやBuildroot、OpenWRT、OpenSTDroidなど、一般的なフレームワークで快適に作業することができ、市場投入までの時間を短縮することができるようになるとも説明している。

同シリーズは16mm×16mm、14mm×14mm、10mm×10mmという3つのBGAパッケージオプションが提供され、16mm×16mmは0.8mmピッチの361ピン、14mm×14mmが0.5mmピッチの424ピン、10mm×10mmは0.5mmピッチの361ピンとなっており、いずれも4層プリント回路基板に対応。3つのパッケージはすべてSTM32MP25とピン配置互換性を有しつつ、産業機器向けの温度範囲である-40℃~125℃(ジャンクション温度)での動作が可能となっている。

なお、STM32MP23シリーズはすでに量産対応済みで、参考価格は大量購入時で約8.46ドルとしている。