半導体・デイスプレイ産業市場動向調査会社である中CINNO ResearchのIC Research部門が、2024年の半導体製造装置メーカー売上高ランキングトップ10を発表した。
それによると、2024年の半導体製造装置メーカーにおける半導体装置事業の売上高上位10社の総売上高は前年比約10%増の1100億ドル超となったと推定されるという。
また、上位10社の顔触れは前年と変わらず、順位も5位まで変更なし。1位はASMLで売上高は同1.3%増の300億ドル超、2位はApplied Materials(AMAT)で売上高は同5.3%増の約250億ドルとしている。以降、3位のLam Researchが同13.2%増、4位の東京エレクトロン(TEL)が同17.0%増、5位のKLAが同15.8%増となっている。これら5社の合計売上高は900億ドルほどとなり、市場全体の売上高の約85%を占める規模となる。
6位以下を見ると、6位には半導体装置、真空装置、電子部品などを幅広く手がける中国のAMATとも呼ばれる総合半導体製造装置メーカーNAURAがランクイン。売上高の伸びは同39.4%増と高く、それに伴い順位を2023年の8位から2つ上げることに成功している。7位はSCREENホールディングスで、売上高の伸びは同22.4%。8位はアドバンテストで伸び率は同32.3%増、9位は蘭ASM International(ASMI)で伸び率は同10.1%増としている。そして10位はディスコで、伸び率は同23.5%増としている。
-
2024年の半導体製造装置メーカー売上高ランキングトップ10(単位はドル。為替レートは1ユーロ=1.07ドル、1円=0.0065円で計算。上場企業の半導体製造装置事業の売上高のみを集計) (出所:CINNO)
2024年のOSATランキングトップ10、台湾と中国が4社ずつで接戦
また、CINNOは2024年のOSAT(Outsourced Assembly and Test、半導体パッケージングおよびテストサービスプロバイダ)の売上高ランキングトップ10も発表している。これら上位10社の売上高合計額は前年比で約7%増の330億ドル超となったと推定されるという。
2024年のOSATトップ10を国籍別で見ると、台湾メーカーはASE、PTI Technology、Kyung Won Electronics(KYEC)、Nanmao Technology(ChipMOS)の4社、中国メーカーもJCET、TFMC、HUATIAN、WiseRoadも4社と数の上では拮抗している。残りは、米国のAmkorと韓国のHANA Micronとなっている。
トップはASEで関連事業の売上高は同0.4%増の約101億ドルとなっている。2位はAmkorで同2.9%減の約63億ドル。3位からは、3位が同23.6%増のJCET、4位が同12.5%増のTFMC、5位が同36.8%増のHUATIANと中国勢が続く6位はPTIで伸び率は同0.2%減、7位はWiseRoadで同5.1%増、8位はKYECで同6.0%減、9位はHANAで同50.3%増、10位はNanmaoで同3.8%増となっている。
売上高の観点から見ると、ASE単独でトップ10の総売上高の30%を占めているほか、上位5社で総売上高の80%を占める規模となっている。