博報堂DYホールディングスは2月28日、XAI(Explainable AI/説明可能なAI)とAIモデル高速生成技術を活用し、データサイエンス業務の生産性と対応可能人員の拡大、および生活者ビッグデータを活用した独自botの開発を目指す社内PoCを実施したことを発表した。

今回のPoCは、生活者と社会に資する人間中心のアプローチによるAIの先端研究や技術開発を行う同社の研究部門「Human-Centered AI Institute」および、博報堂DYグループ横断の全社プロジェクトである「Human- Centered AI Initiative」を通じて推進され、国内外のグループ企業が参加するもの。

XAIとは

XAIとは、AIが導き出した答えについて、「なぜその答えを出したのか」「どんなデータに影響を受けたのか」を説明できる能力が高いAIを指す。昨今AIの進化が進む中で、AIの「透明性」や「信頼性」の重要性はますます高まり、同時にXAIへの注目度も高まっているという。

そのような背景を受け、博報堂DYグループはXAIとAIモデル高速生成技術を活用し、「XAIとAIモデル高速生成技術を活用したデータサイエンス業務の対応力強化」「独自botの開発によるマーケティング革新」「人間中心のAIを支える技術の実現」を目指している。

今後の展望

今回のPoCを通じ、XAIのリーディングカンパニーであるObviously.aiとともに、XAIとAIモデル高速生成技術を活用し、データサイエンス業務の生産性と対応可能人員の拡大を目指す。

Obviously.aiは、日米トップクラスVCの支援を受ける米国を拠点とした企業で、同社の革新的な技術はAIの透明性と実用性を両立しており、同プロジェクトの技術基盤として重要な役割を果たしている。

博報堂DYグループは、同プロジェクトを通じてAIの透明性と信頼性を向上させ、国内外の多岐にわたる分野でのAI活用を促進する。

また独自botの開発とマーケティング分野での応用を通じて、企業の顧客体験の革新を目指すとともに、グローバル市場での競争力強化を目指す。