Western Digitalは2月24日(米国時間)、同社のNANDフラッシュメモリ事業をSandiskとして上場会社として分離する取り組みを完了したことを発表した。

Sandiskの最高経営責任者(CEO)には、2020年よりWestern DigitalのCEOを務めてきたデービット・ゲックラー氏が就任している。

同氏は上場に際し、「すべてはイノベーションから始まりますが、NANDはそれを実現するための素晴らしい手段である。Sandiskは成長著しい市場で事業を展開しているため、世界をリードするフラッシュメモリのイノベーターとしての役割を拡大する絶好の機会がある。新しいSandiskは、私たちが暮らすデジタル世界を形作り、変革する態勢を構築済みであり、引き続き自社の強みを活かして、会社と株主の長期的な成長を推進することに注力していく」とコメントしている。

なお、Sandiskは2016年にWestern Digitalが買収したNAND専業のSanDiskの系譜を引き継いでおり、キオクシア(旧東芝)と日本にてNANDの技術開発・生産を協力して行ってきた。2025年2月時点では、第8世代となる「BiCS 8」で、「CMOS Bonded Array(CBA)」と呼ぶ別々に作ったメモリセル制御用のCMOS回路ウェハとメモリセルアレイウェハを貼り合わせる独自技術を活用する形で200層を超す積層が可能な3D NANDを実現しているほか、将来世代となる第10世代品では332層という高層化やフロアプランの最適化などをはかることで、ビット密度を第8世代比で59%向上できるとしている。