米国航空宇宙局(NASA)は、大西卓哉氏ら4人の宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)へ送る「Crew-10」ミッションで使う宇宙船を、既存の「Endurance」(エンデュランス)に変更すると発表。打ち上げは現地時間3月12日午後7時48分を予定している。

  • NASA SpaceX Crew-10に登場する4人の宇宙飛行士。(左から)ロスコスモスのミッションスペシャリスト キリル・ペスコフ氏、NASAのパイロット ニコール・エアーズ氏、アン・マクレーン船長、JAXAのミッションスペシャリスト 大西卓哉氏
    写真提供:NASA/Bill Stafford/Helen Arase Vargas

Crew-10では、SpaceXの新しいドラゴン宇宙船を使うという当初の計画を変更し、過去のミッションで使用した宇宙船・Enduranceを使用する。同機はこれまで「Crew-3」、「Crew-5」、「Crew-7」で使われ、今回はISSへの4回目のミッションとなる。

NASAは今回の変更で、ISSへのクルー交代ミッションとなるCrew-10の打ち上げと、Crew-9の地球への帰還が早まると説明。Crew-10は3月下旬までに打ち上げ予定だったが、3月12日以降に前倒しとなり、Crew-9は、新たに到着したCrew-10との数日間の引き継ぎ期間を経て、地球に帰還する計画だという。

既報の通り、Crew-10では大西宇宙氏のほか、NASAのアン・マクレーン(Anne McClain)船長、ニコル・エアーズ(Nichole Ayers)パイロットの2名と、ロシア・ロスコスモスのキリル・ペスコフ(Kirill Peskov)ミッションスペシャリストの4人が搭乗。

大西卓哉宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)の第73次長期滞在においてISS船長(コマンダー)を務める予定で、日本人がISS船長を務めるのは若田光一氏、星出彰彦氏に続いて3人目となる。