STマイクロエレクトロニクスは、スマート・ウォッチ、スポーツ・バンド、スマート・リング、スマート・グラスなどの次世代ヘルスケア・ウェアラブル機器に最適なバイオセンサ「ST1VAFE3BX」を発表した。
同製品は、高精度の生体電位入力回路と同社の実績を有するMEMS加速度センサおよび機械学習コア(MLC)を集積したもので、チップ内でアクティビティを検出することで、消費電力を抑えつつ高い性能を実現することができるという。
また、ライフスタイル/医療モニタリング用のインテリジェント・パッチなど、手首以外の身体部位用のウェアラブル機器の可能性を広げることが可能だとのことで、すでに同社パートナーであるBM Innovations(BMI)ならびにPisonが同製品を先行して採用する形で新製品の開発を推進しているという。
BMIでは、同製品を活用することで胸部バンドや小型パッチでの心電図分析など、アスリート向けに次世代の高精度・高性能モニタリング・システムを開発することができたとしており、小型のセンサ単体でvAFEからのアナログ信号と加速度センサからのモーション・データを組み合わせることができるため、高精度のコンテキスト認識型データ解析が可能になるとしているほか、センサ上でAIアルゴリズムを直接サポートすることも可能としたとしている。
一方のPisonは、スマート・ウォッチのジェスチャ認識機能や、認知能力や神経系の健康状態の測定において同製品が高い性能を発揮できることを確認。こうした技術を活用することで、ウェアラブル機器の機能とユーザ体験を向上させることができたとしている。
なお、同製品はすでに量産出荷を開始しており、12リードのLGAパッケージ(2mm×2mm)で提供され、単価は1000個購入時で約1.50ドルとしているほか、同社のeStoreでは無償サンプルの提供も行っているという。