日立製作所は10月21日、金融機関の窓口業務を効率化する新たな営業店システム「セミセルフソリューション」を11月11日より提供開始すると発表した。

同ソリューションは、窓口の既存の専用端末を活用した「セミセルフ」という新たな方式を採用。利用者自身がタッチパネルディスプレイで取引内容を入力できるようになり、事務処理がシステム上で完結する。金融機関の窓口業務の伝票・印鑑レス化も実現。利用者の伝票記入や押印などの手続き上の負担を軽減し、待ち時間の削減にもつながる。

  • 「セミセルフソリューション」導入後の窓口イメージ

    「セミセルフソリューション」導入後の窓口イメージ

従来、窓口業務に対応する金融機関の行員が実施していた各種確認事項を、同ソリューションによって自動処理することで作業負担を軽減し、煩雑な事務手続きを効率化する。

また同ソリューションは、既存の窓口システム(BTS)にタッチパネルディスプレイや通帳読み取り装置および各種デバイス(印鑑スキャナ、QRコード・バーコードリーダー、通帳・キャッシュカードリーダー)を接続する構成のため専用制御装置は不要。低コストかつ迅速に導入できる点が特徴だ。なお、提供価格は個別見積もり。

  • 各種デバイスとタッチパネルディスプレイを配置した利用イメージ

    各種デバイスとタッチパネルディスプレイを配置した利用イメージ

徳島大正銀行はすでに同ソリューションを導入しており、同日より稼働開始している。日立は今後、地域金融機関を中心に同ソリューションの提供を進め、金融機関と利用者の双方への価値向上を目指す。