Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は9月11日、300mmパワーGaNウェハを用いた大量製造技術を開発したことを発表した。

  • 300mm GaNウェハ

    300mm GaNウェハ(提供:Infineon)

半導体はウェハ口径を大きくすることで1枚当たりのチップ取れ数を増やすことができるようになり、チップコストの低減を図ることができるようになる。従来、パワーGaNウェハは200mmであり、300mmウェハ化は1枚当たりの取れ数が同一サイズであれば2.3倍に増加できるようになる。

今回開発された技術は同社のフィラッハ拠点にあるパワー半導体工場の既存の300mm Siウェハベースの製造ラインに統合されたパイロットラインを活用することで実現されたという。同社では、SiとGaNの製造プロセスが似通っており、既存の300mm Si製造装置の応用が可能であり、200mm GaNの製造で確立されたノウハウと組み合わせることで実現を果たしたとしており、今後も市場ニーズに合わせてGaNの製造能力の拡大を図っていく予定としているほか、製造された300mm GaNウェハはオン抵抗レベルでSiと同等のコストパリティを発揮することにつながると説明している。

  • 300mm GaNウェハ

    フィラッハ工場のクリーンルームの様子。エンジニアが持っているのが300mm GaNウェハ (提供:Infineon)

なお、最初の300mm GaNウェハは2024年11月に独ミュンヘンにて開催される展示会「エレクトロニカ」にて一般公開される予定だという。