ジャパンディスプレイ(JDI)は、2024年7月2日から5日に中国上海で開催される展示会「DIC(Display Innovation China) EXPO 2024」に出展し、「METAGROWTH 2026」を支える様々な技術と製品を中国でアピールする。

参考:Display Innovation China 2024』への参加のお知らせ (JDIのニュースリリース)

また、3つの技術・製品が同展示会のアワードを受賞することも決まった。

参考:「DIC AWARD 2024 国際ディスプレイ技術イノベーション大賞」 受賞決定 (JDIのニュースリリース)

超高輝度(1600nit)14インチノートPC用シングル構造eLEAPと超高精細2.15インチ2527ppi VR/MR用 LCDが、ディスプレイデバイスイノベーション大賞として、それぞれ金賞と銀賞を獲得した。また、Rælclear 透明液晶ディスプレイが、ディスプレイ応用イノベーション大賞の金賞を獲得した。JDIが中国でビジネス展開を図るこれらの技術・製品は、DIC EXPO 2024の日本パビリオンで見ることが出来る。また、7月3日のDIC FORUMでは、 同社CTOの仲島義晴氏がこれらの製品に関して技術講演を行う。

JDIのフォトリソ方式OLED「eLEAP」

eLEAPは、従来の蒸着方式の有機EL(OLED)に代わるマスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で、従来のOLEDディスプレイに比べの約3倍となる1600nitsの超高輝度を実現出来る。

JDIは、この製品を2024年12月に茂原工場で量産開始するとしている。

参考:eLEAP量産化に向けた進捗状況及び超高輝度1600nitsノートPC用eLEAP開発のお知らせ (JDIのニュースリリース)

JDIは、同製品の中国での量産を目指して蕪湖経済技術開発区と交渉中であり、中国現地の展示会であるDIC EXPOでもアピールを行うとしている(図1)。

  • JDIのeLEAP

    図1 JDIのeLEAP。昨年のDIC 2023に出展された展示品。開発中の試作品を中国の展示会で披露した。DIC EXPO 2023の日本パビリオンにおけるJDIブースは、入場規制がかかる程の見学者で溢れ注目度が高かった。DIC EXPO 2024(7/3-5、上海で開催)では、中国での量産化に向けて交渉中の同製品が展示される予定だという

JDIの2527ppi超高精細VR/MR用LCDディスプレイ

JDIは、VR/MR用のLCDパネルとしては世界最高クラスの解像度となる2527ppi超高精細品も披露する予定である。

参考:精細度世界一 2500 ppi 超の VR/MR 用 超高精細ディスプレイ開発のお知らせ (JDIのニュースリリース)

サイズ2.15型、解像度3840×3840 画素のIPS-LCDで、従来品に比べて格段に鮮明な映像を映し出すことが可能としている(図2)。

  • JDIの2527ppi超高精細VR/MR用ディスプレイ

    図2 JDIの2527ppi超高精細VR/MR用ディスプレイ。2.15型、解像度3840×3840画素のIPS-LCDで、従来品に比べて2倍以上の高精細な映像を映し出すことが可能である。同パネルを、中国の展示会DIC EXPO 2024の同社ブースで展示される予定だという (出所:JDIニュースリリース)