ESETは3月6日(現地時間)、「Top 10 scams targeting seniors – and how to stay safe」において、高齢者を標的とするオンライン詐欺のトップ10を発表した。先進国や経済的に豊かな国では高齢化が進んでおり、詐欺師にとって都合のよい状況になりつつある。そのため、ESETは高齢者もサイバー攻撃に備える必要があるとして、主要な詐欺とその対策を提示して注意を呼びかけている。

  • Top 10 scams targeting seniors – and how to stay safe

高齢者を狙うオンライン詐欺トップ10

ESETが注意するべきとして取り上げた高齢者を狙うオンライン詐欺のトップ10は次のとおり。

1.フィッシング詐欺

嘘の内容を含んだ電子メールやソーシャルネットワーキングサービス(SNS: Social networking service)のメッセージを送信する詐欺。標的をだましてフィッシングサイトへ誘導し、個人情報や認証情報を窃取する。また、添付ファイルを開かせてマルウェアに感染させることもある。

2.ロマンス詐欺

出会い系サイトやアプリに偽のプロフィールを登録し、恋愛に興味がある人から金銭をだまし取る。典型例としては緊急の医療費、交通費などの立て替えを求める。この詐欺ではビデオ通話やオフラインの接触を避けようとするが、生成AIの進化によっては将来的にビデオ通話に応じる可能性がある。

3.メディケア/ヘルスケア

医療関係者になりすまし、電子メール、電話、直接の接触などにより個人情報や医療情報を聞き出して、この情報を悪用して健康保険詐欺を行う。

4.技術サポート

企業のサポート担当者になりすまし、困っているユーザーをだまして金銭、情報などを窃取する。初期の接触には電子メールやブラウザーの偽の警告表示を使用する。

5.オンラインショッピング詐欺

偽のオンラインストアを作成し、商品を購入させて商品を発送しない。詐欺サイトへの誘導はフィッシングメール、SNSのメッセージなどを使用する。多くの場合、商品は通常価格より大幅に安い価格が設定される。また、クレジットカードで購入しようとした場合は、クレジットカード情報も窃取される。

6.ロボコール

自動発信を悪用して一度に大量の迷惑電話をかける。内容は偽の通販や訴訟の通知など多岐にわたり、確認のために折返し電話すると詐欺に巻き込まれる。

7.政府のなりすまし

政府関係者や行政機関になりすまし、未払いの税金などを要求する電話をかける。要求に応じない場合は罰則を提示して積極的に脅迫する。

8.宝くじ詐欺

宝くじに当選したとの偽の連絡を入れ、手数料が必要だとしてだまし取る。

9.祖父母詐欺

危険にさらされている親戚を装い、悲惨な物語を聞かせて支払いを要求する。典型例としては孫を逮捕した警察官、医師、弁護士などの物語を聞かせる。将来的には生成AIの進化により仮想誘拐詐欺も可能とされる。

10.投資詐欺

暗号資産のオンライン投資を呼びかける詐欺。多くの場合、低リスク、ハイリターンを約束して資金を集める。しかしながら、実際には投資話自体が存在しない。

オンライン詐欺への対策

ESETはこれらオンライン詐欺にだまされないようにするため、次のような対策を推奨している。また、これら対策について家族でよく話し合い、新しいテクノロジーについて理解を深めることがよい対策になるとしている。

  • うまい話の多くは詐欺。そのような話には応じない
  • 予定されていた接触以外には疑いを持つ。突然のメールや電話には直接返信しない。別の電話番号やメールアドレスを使用して確認する
  • 電話で暴言を吐かれても動じない。そして信頼できるWebサイト以外では他人のものを含め個人情報を絶対に伝えない
  • 発信者番号は偽造可能なので信用しない
  • アカウントに多要素認証(MFA: Multi-Factor Authentication)を設定できる場合は積極的に利用する
  • 詐欺師に騙されると取り戻すことができないため、オンライン送金や暗号資産による送金には注意する。また、ギフトカード番号を求められても購入および回答しない
  • 電子メールやメッセージのリンクおよび添付ファイルには触れない

もし、詐欺被害に遭ってしまった場合は速やかに警察に相談することが推奨されている。また、詐欺かどうかわからない場合は、判断できる親戚に相談するか、または行政機関(消費者ホットライン、消費生活センターなど)に問い合わせることが望まれている。