2024年1月22日~25日に開催された「TECH+働きがい改革 EXPO 2024 Jan. 働きがいのある企業になるために今すべきこと」。

2019年4月、長時間労働の是正や業務の効率化、健康と生活の質の向上を目指した「働き方改革関連法案」が施行された。そこから未曽有のパンデミックの影響もあり、働き方は大きく変わることとなる。ハイブリッドワークのための制度構築やオフィス改革など、環境整備への取り組みを進めている中、従業員一人ひとりがやりがいを持ち主体的に働ける環境を作るための「働きがい改革」について、改めて考える必要があるのだ。同セミナーでは、「働きがい改革」に紐づく”4つのテーマ”に注目しながら、実現に向けた課題と解決のための具体的な打ち手を、有識者や企業の先進事例と共に明らかにしていった。

以下では、基調講演および編集部セッションのレポートへのリンクをまとめている。働きがいとは何かを考察するヒントにしていただきたい。

DAY1:基調講演

A-1:815社の分析でわかった「働きがい」を高める4つのアクション

  登壇者:株式会社クロスリバー 代表取締役 越川慎司氏
働き方改革に取り組み企業のうち成功しているのはたった12%。残業削減を目的にした改革を、20代・30代の43%が反対しています。会社と社員が共に成長する為に必要なのは「働きがい改革」です。17万人の匿名アンケートと218社の再現実験でわかった「働きがい」を高める4つのアクションを調査データと実例を元に具体的に解説します。

編集部セッション

A-3:コミュニケーションが活性化するオフィスを目指して ~つながる、ひろげる、先へいく。~

  登壇者:住友生命保険相互会社 総務部長 小森弘倫氏
コロナ禍において一気に浸透したハイブリッドワークにより、業務に応じて最適な場所で働くことが当たり前に行われるようになった一方、その弊害がいくつか顕在化し、特に、コミュニケーションが取り辛くなったという声は、管理職・非管理職の双方から聞かれるようになりました。そのような中、2023年2月の新東京本社への移転を契機に、「つながる、ひろげる、先へいく。」をグランドコンセプトとして、社内外とのコミュニケーションの活性化に重きを置いた新しいオフィスづくりを行い、ICTツールも刷新し、新しい働き方にチャレンジしています。移転と同時に設置したコミュニケーション・ファシリテーターの活動を含め、取組み事例や目指す方向性などをご紹介いたします。

A-4:留まることのない働きがい変革

  登壇者:横河電機株式会社 人財総務本部 国内人財統括部 部長 上村敬司氏
横河電機が進める働きがいの変革において、テレワーク導入から、コロナ禍における原則テレワーク、そしてオフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドな働き方への変換と、状況に合わせた働き方への取り組みについて、ビジネスの促進とワーク・ライフ・バランスの拡充の観点からご紹介します。

DAY2:基調講演

B-1:我が国におけるサイバーセキュリティの現状と総務省の政策動向

  登壇者:総務省 サイバーセキュリティ統括官室 参事官補佐 河合直樹氏
サイバー空間が質的・量的に拡大し、社会全体のDXが進展する一方で、これを脅かすサイバー攻撃も複雑化・巧妙化しています。本講演では、安全・安心なデジタル社会の実現に向けて総務省が進める、人材育成やテレワークセキュリティガイドラインの策定、IoT機器のセキュリティ確保などの取組みをご紹介します。

編集部セッション

B-3:可処分時間の価値を最大化するスマートワークとセキュリティ対策

  登壇者:iU 情報経営イノベーション専門職大学 准教授 各務茂雄氏
リセットして、真のスマートワークを実現する時がやってきました。 従業員の可処分時間を創造しその価値を最大化しながらも、セキュリティを守るためにはどうすべきか、実践的なお話をしたいと思います。

B-4:サイバーセキュリティの理想と現実:効果的なインシデント対応のための戦略

  登壇者:株式会社川口設計 代表取締役 川口洋氏
多くの組織がサイバー攻撃に直面し、その影響でビジネスに問題が生じています。 理想的にはCISOが率いるCISRT、SOC、ITチームが協力してインシデントに対応しますが、現実は多くの課題を抱えています。 このセミナーでは、インシデント対応の理想と現実のギャップを明らかにし、実践的な対策を提案します。

DAY3:基調講演

C-1:10年後を見据えて “人財・組織戦略としてのDX”

  登壇者:日揮ホールディングス株式会社 専務執行役員 CHRO(最高人事責任者) 花田琢也氏
経営戦略と連動すべきデジタル戦略と人材戦略。CDOとして取組んだITGP2030の背景、課題と打ち手を具体的に説明します。CHROとして挑戦している戦略人事「船中八策」の概要を解説します。また、過去に経験したビジネスシーンから“人を活かすタレントマネジメント”の事例を紹介します。

編集部セッション

C-4:人が主役のベネッセDX戦略~変革を推進する組織と業務改革~

  登壇者:ベネッセホールディングス Digital Innovation Partners 副本部長 水上宙士氏
ベネッセグループは、常にお客さまにとって、最良の商品・サービスを提供できる会社であり続けるためにDXを推進しています。そのために、2021年より全社横断的にDXを推進する組織としてデジタルイノベーションパートナーズ(DIP :Digital Innovation Partners)を立ち上げ、「事業フェイズにあわせたDX推進」と「組織のDX能力向上」に取り組んでいます。このDIPを中心に生成AI活用の検討を進め、2023年4月より安全安心に利用できる生成AIチャットをグループ社員1.5万人に向け導入しました。ベネッセでは現在、社内活用・検証を繰り返し、事業やサービスへの活用が様々な領域にて進んでいます。本講演では、ベネッセの生成AI活用のステップや、PoCを繰り返す中で見えてきた課題や成果、今後の活用推進について、具体例を交えながらお話します。

C-7:「人=最も大切な財産」~一人ひとりに向き合う人財戦略~

  登壇者:株式会社スギ薬局 取締役 管理本部長 森茂樹氏
経営理念・経営戦略の実現に向け、その原動力となる「人」を最も大切な財産とした人財戦略について、スギ薬局版のジョブ型人事制度や教育体系、適材適所・適所適材の人事異動から、社員一人ひとりの声を聴く風土改革等、主要6項目の人財戦略をこれまでの自身の経験や具体的なエピソードを交えてご説明致します。

DAY4:基調講演

D-1:ウェルビーイングが人と企業を成長させる

  登壇者:慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授 前野隆司氏
ウェルビーイング経営について述べる。まず、ウェルビーイングの定義について述べたのちに、ウェルビーイング経営が人と企業を成長させることについて述べる。また、心的要因についての因子分析を行って求めた「幸せの4つの因子」やその条件を満たしたウェルビーイング経営のあり方についても述べる。

編集部セッション

D-4:丸井グループのWell-being経営~主体性と創造性の高い企業文化への変革~

  登壇者:株式会社丸井グループ 取締役上席執行役員 Chief Well-being Officer 専属産業医 小島玲子氏
丸井グループは10年以上をかけて「手挙げの文化」を推進し、2021年、中期経営計画(5か年)で、ウェルビーイングを明確に事業目的と位置づけました。事業成長を形づくるウェルビーイングとは何か、主体性の高い企業文化へ変革を進めるポイントは何だったか。企業の取締役と産業医、両方の立場から生きた事例をお話します。

D-6:旭化成の学び方改革~みんなで学ぶ組織づくり

  登壇者:旭化成株式会社 人事部 人財・組織開発室 室長 三木祐史氏
  登壇者:旭化成株式会社 人事部 人財・組織開発室 梅崎祐二郎氏