半導体市場調査会社である台湾TrendForceによると、 現在、中国本土には44つの半導体ファブが稼働しているという。
内訳は300mmが25つ、200mmが15つ、150mmが4つで、このほか一時的に7つのファブが稼働を停止しているという。また、23つのファブが建設中で、こちらの内訳は300mmが15つ、200mmが8つとなっているほか、10つのファブ(300mmが9つ、200mmが1つ)の建設が計画されているともしている。
これら新設される半導体ファブのすべてが28nm以上の成熟プロセスによるもので、2027年には世界の成熟プロセスに占める中国ファブの割合は1/3まで拡大するとTrendForceでは予測している。
地域別にみると、上海、無錫、北京、合肥、成都、深センなどの都市にかなり集中している。また、生産能力に関しては、300mmファブの月間生産能力が約118万9000枚で、これらファブの当初計画の最大生産能力が約217万枚である点を踏まえると、計画の55%ほどとまだ拡張の余地があると見られている。さらに、建設中および計画中の24ファブの月産生産能力が約222万枚ほどで、これらすべての300mmファブがフル稼働をすると仮定すると、少なくとも2026年末までに月産生産能力は現在の248%増となる414万枚ほどにまで増加することが見込まれるとする。
なお、米国半導体工業会(SIA)が、Huaweiが資金提供をしている別会社名義の半導体メーカーである鵬芯微(PXW)、鵬新旭技術(PST)、昇維旭技術(SwaySure)の3社が巨大な半導体ファブを建設中であること報告しているが、これら3社のファブについては、今回のTrendForceの調査リストには含まれていないことから、こうした公になっていない半導体ファブも中国では建設が複数進められているものと見られ、実際の中国の半導体ファブ数はもっと多いものと思われる。