ルネサス エレクトロニクスと台Inventecは9月11日、電気自動車(EV)市場向けに車載ゲートウェイソリューションを共同で開発することに合意したことを発表した。
この協業では、ルネサスがInventecに最新世代のR-Car SoCならびにアナログ半導体、パワー半導体を提供することに加え、Inventecが次世代車載ゲートウェイシステムのPoC開発のための技術サポートを行う予定で、両社は今後の製品開発ロードマップ、市場動向、製品仕様などを定期的に共有していくとしている。
両社では、次世代車載ゲートウェイのPoC開発は、車両の新しいE/E(電気/電子)アーキテクチャへの進化に応えるものであるとしており、それにより自動車開発におけるイノベーションの促進のみならず、世界の新興自動車メーカーが急速に拡大するEV市場に参入する際の新たな可能性を生み出すことにもつながるとしている。
なお、ルネサスのR-Carは、自動運転、ADAS、コネクテッドゲートウェイ、車載インフォテインメントシステム、コクピット、ダッシュボードなど、幅広い車載アプリケーションに対応する高性能でスケーラブルなコンピューティングプラットフォームであることから、両社は今後、コネクテッドゲートウェイだけでなく、ビークルコンピュータやバッテリマネジメントシステムなど、多岐にわたる車載アプリケーションにおける協業も計画していくとしており、その第一弾となるPoCは、コネクテッドゲートウェイ向けに、サイバーセキュリティに対応するOTA(Over-the-Air)機能を搭載したものを、2024年第2四半期に提供する予定だという。