キーサイト・テクノロジーズは7月21日、集積回路(IC)設計の特性評価を迅速化する高密度ソースメジャーユニット(SMU)の新製品として「PZ2100シリーズ」を発表した。

  • キーサイト・テクノロジーズが発表した「PZ2100シリーズ」。

    キーサイト・テクノロジーズが発表した「PZ2100シリーズ」。(出所:キーサイト・テクノロジーズ)

昨今では、イノベーションのサイクルが短縮されるとともにデジタル規格が進化している一方で、半導体コンポーネントやデバイスの設計と市場への出荷は、未だに長い時間を要する技術的プロセスとなっている。

その作業に携わるデジタル開発エンジニアは、製品の設計開発サイクル全体を通じて単一のテスト対象デバイス(DUT)上の複数ポートを接続してテストし、ICのパフォーマンスのトラブルシューティングや特性評価を行う必要がある。この時、もし高密度の自動特性評価ソリューションを持たない場合には、複雑かつ低密度のテストセットアップを使用して複雑なマルチポート設計での検証を行う必要があり、開発期間が延長する可能性がある。

キーサイトが発表したPZ2100シリーズは、チャネルのスタッキングと同期を簡素化することでシステムの統合とコーディングを単純化し、特性評価の所要時間を短縮する。そしてPathWave IV曲線測定ソフトウェアを用いることで、プログラミングなしでの迅速な測定と同期が可能になるとする。

また同シリーズは、従来のSMU機能に加え、パルス発生器とデジタイザの機能を統合しているとのこと。そのため、機器を追加することなく新たな要件に対応することが可能で、コスト削減にも寄与するとしている。

加えて、最大20チャネルのSMUを提供するにも関わらず1Uのフルラックサイズであり、ラックに組み込む際にも冷却スペースを必要としないなど、コンパクトな設計となっている。さらに組み合わせも自由でアップグレードが可能なSMUモジュールオプションも5種類用意されているとする。

なおPZ2100シリーズは、2023年7月26日から28日まで東京ビッグサイトで開催される「TECHNO-FRONTIER 2023」のキーサイト・テクノロジーズブースで展示される予定だ。