TSMCが2024年1月から7nm以下の先端プロセスの受託製造費用を3~6%ほど値上げを予定しており、すでに主要顧客などとの交渉が進められていると台湾の複数メディアが報道している。
それによると、TSMCと取引のある複数のファブレス企業からの話が出てきており、Apple、AMD、NVIDIA、Qualcomm、Broadcom、MediaTekなどの主要顧客も対象となっているという。値上げ幅については、生産プロセス、生産方法、注文数量などさまざまな要因によって異なるが、もし値上げが実施されれば、2022年に10~20%ほど、2023年にも数%ほど値上げがに行われきており、そこにさらに3~6%の価格が上乗せされることとなる。
TSMCはいつものことであるが、市場の噂にはコメントしないとしており、個別の顧客との価格交渉についても一切公表しないとしている。
なお、台湾の半導体業界関係者によれば、NVIDIAやAppleなどの顧客が、半導体市場が停滞する中でも、より高性能なチップを多数求めていることを受け、TSMCは自信を持って値上げを決定したものとみられるという。また、値上げを受け入れた企業には、生産能力を確保しやすくなるインセンティブが提示される模様である。