アース製薬は6月6日、脳波や視線計測などを用いて商品のパッケージデザインを科学的に評価する新手法を確立したと発表した。

新手法は、脳波や視線などから得られる、棚視認性や感情度などの心理生理学的指標を複数組み合わせ、「視認」「好感」「伝達」の3つの側面からパッケージを多角的に評価するもの。

  • アース製薬が開発した商品パッケージデザインの評価手法

同社の一般的なパッケージ 開発では、消費者へのアンケートやインタビューなどを言語(バーバル)化する評価手法を用いるが、新手法では消費者の気持ちを言語化せずに非言語(ノンバーバル)の状態で評価する。この新手法により、消費者の本音(無意識な心理)を可視化し、これまでにないパッケージ開発が実現された。

同社は新手法を活用して、入浴料『温泡 ONPO Kids』のパッケージを開発した。同商品は、2つの錠剤を混ぜて香りとお湯色の変化を楽しむ炭酸入浴料。

  • 「温泡 ONPO Kids」のパッケージデザイン

同商品のパッケージ開発にあたり、直近1年間に入浴剤を購入し使用した女性24名(28~52歳)を対象に、検討パッケージデザインを2種(P、Q)提示し、脳波や視線などを測定。その結果、「視認」「好感」ではパッケージPの評価が高く、「伝達」ではパッケージQの評価が高く、これらの結果を活用したという。

同社は今後も、確立した新評価法を活用し、商品パッケージデザインを開発していく考え。