Intelを2023年3月に退社したRaja Koduri氏だが、同氏同様に天才的なエンジニアであるJim Keller氏がCEOを務めているTenstorrentの取締役会に参画したことが明らかになった。
Tenstorrentは2016年3月にカナダのトロントで創業されたAIプロセッサなどを手掛けるスタートアップ。同社の創業者は元AMDのLjubisa Bajic氏、Milos Trajkovic氏とIvan Hamer氏の3人だが、2021年1月にJim Keller氏がPresident兼CTOとして入社。その後、2023年1月にKeller氏がCEOに就任している。
また、2023年1月には日本法人を設立するなど、海外展開を加速させているほか、2022年に入ってからRISC-Vへの取り組み強化の動きを見せるようになってきている。
Jim Keller氏は、Raja Koduri氏がTenstorrent取締役会に加わることについて、「CPU、GPU、AIおよび半導体ビジネスのすべての側面を知っている業界でも数少ない人物の1人であり、Tenstorrentのビジネスの成長には、そうした同氏の知見や業界でのつながりが重要になる」とコメント。Raja Koduri氏も「親しい友人であり、尊敬すべき同僚であるJim Keller氏が率いるTenstorrentの取締役会に参加できることをうれしく思う。我々はともに世界中でAIハードウェアの民主化を推進することを目指している」とコメントしている。
なお、Raja Koduri氏の取締役会参加に併せて、Tenstorrentは創業者の1人で、CTOであるLjubisa Bajic氏が顧問に退くことも発表しており、Bajic氏は「我々の有能なチームが会社を次の時代に導くことを楽しみにしている」と述べている。ただし、Bajic氏は今後も次世代のAIソリューションの探求を続ける予定だともしている。