現在我々は、今まで異常と思われていたような状況が乱立するまさに不確実性の時代を迎えている。想定外が常態化したニューノーマルな社会で、さらに多様化する消費者のニーズやライフスタイルへの対応、量的・質的不足が恒常化している人材問題、社会からのサスティナビリティ要請への適応など、多くの企業が自社のビジネスの変革を迫られているのだ。
経営のトランスフォーメーションをリードする役割として、リーダーの皆さまはどのように経営と関わり、変革を推進するべきなのか。
2月21、22日に開催された「ビジネス・フォーラム事務局×TECH+ EXPO 2023 DX Frontline for Leaders変革の道標」では、編集部セッションとしてデジタル変革に挑む企業のリーダーや専門家を招聘。デジタル変革をサポートするスポンサーセッションと合わせ、計31セッションが用意された。
以下では、基調講演および編集部セッションのレポートへのリンクをまとめている。先進事例を通じて、ビジネス変革を考察するヒントにしていただきたい。
DAY1:基調講演
A-1:経済指標と社会指標から見て垂直降下が確実な日本でなすべきこと
登壇者:東京都立大学 教授 宮台 真司 氏 戦後日本は①社会が経済を支える→②社会の穴を経済で埋める→③社会を削り経済に盛る→④社会の穴で経済回らず、という展開を遂げた。 社会と経済を回復するには2世代=50年以上を要する。皆さんが現役である間は回復の見込みはない。 とすれば、皆さんは企業人としてどう振る舞うべきか。学問的枠組を用いて説く。 |
編集部セッション
A-3:三井不動産のDX元年から6年目。さらなる全事業DXへの試行錯誤
登壇者:三井不動産株式会社
執行役員
DX本部長
古田 貴 氏 三井不動産では2017年にオフィスビル、商業施設、物流施設の各領域でデジタルを活用した新サービスをローンチ。その後も積極的に全事業DXを展開する中、挑戦し、失敗もし- その試行錯誤から得た気づきをご紹介します。 |
B-3:目的を課題解決から課題設定へ ~ダイキンが進める、変化の時代の “協創“と“人財”~
登壇者:ダイキン工業株式会社
執行役員
テクノロジー・イノベーションセンター 副センター長(産官学連携推進担当)
河原 克己 氏 年間売上高3兆円超、うち海外売上比率が80%を占めるなど、世界を舞台に飛躍的に業績を伸ばしているダイキン工業。躍進の要因の一つに、「自前主義への拘りを捨て、協創へ」との方針の下、テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)を設立し、産官学連携による協創を積極的に進めていることが挙げられる。 産官学連携の目的を「課題解決」ではなく「課題設定」に置く特徴的な取組みで、日本オープンイノベーション大賞を受賞するなど、多くの実績を残す同社の考え方や施策について、執行役員・TIC副センター長の河原氏に解説いただく。 |
A-6:LIXILの変革:DX推進による新たな価値創造
登壇者:株式会社LIXIL
取締役 代表執行役社長 兼 CEO
瀬戸 欣哉 氏 |
A-9:アスクルが行ったSelf DisruptionとデジタルによるTransformation
登壇者:アスクル株式会社
執行役員
CDXO テクノロジー本部長
池田 和幸 氏 アスクルは社名の通り、明日届く物流プラットフォーム機能をコアコンピタンスとして「お客様のために進化する」ために、ビックデータやITなどのデジタルテクノロジーを活用して自社のサービスを拡大・進化してまいりました。本講演では、アスクルが行った自己破壊とデジタル変革について、ご紹介させていただきます。 |
B-9:すべてはお客様のために~老舗旅館のおもてなしを支えるDX改革~
登壇者:元湯 陣屋
代表取締役 女将
宮﨑 知子 氏 事業継承当時、従来の宿泊業は予約や顧客管理すら紙で行う企業が多く、当館も業務の大半がアナログ管理でした。業務効率、ひいては経営改善の為ITツール導入に着手しましたが反発も大きく、従業員に泣かれたことも。そんな当館が今では自社独自のシステムを開発し経営を支えるまでの事業に育てた、デジタル活用における再建の歩みをご紹介します。 |
DAY2:基調講演
C-1:DXがもたらす新しい日本社会の未来
登壇者:慶應義塾大学 医学部 教授
宮田 裕章 氏 |
レポート掲載はありません
C-3:日本郵政グループが目指すDX 「みらいの郵便局」の実現
登壇者:株式会社 JP デジタル 代表取締役CEO
兼 日本郵政株式会社 執行役・グループCDO
兼 日本郵便株式会社 執行役員
飯田 恭久 氏 日本郵政グループでは、2021 年 5 月に中期経営計画「JPビジョン 2025」を発表し、グループの DX 推進を伴走支援する新会社、JP デジタルを設立。JP デジタルでは、リアルの郵便局ネットワークとデジタルを融合させた「みらいの郵便局」の実現に向けた実証実験や DX 人材の育成などを行なっており、その取組についてご紹介いたします。 |
D-3:トリドール ホールディングスのDX
登壇者:株式会社トリドールホールディングス
執行役員 兼 CIO 兼 CTO
磯村 康典 氏 トリドールHDは「食の感動で、この星を満たせ。」をコーポレートスローガンに掲げ、世界中へ食の感動を届けるグローバルフードカンパニーを目指している。強みの源泉とする「手間暇かけたこだわり」と「迅速で効率的な店舗展開」を両立させるためのDX。強力に推し進めるトリドールHDのDX全容をご紹介。 |
C-6:「ディズニーの現場力」~高い顧客体験価値(CX)を提供し続ける秘訣~
登壇者:株式会社チャックスファミリー
代表取締役
元東京ディズニーリゾート
ゼネラルサービス部長/カストーディアル部長/ディズニーランド運営部長/ディズニーシー運営部長/ディズニーリゾート運営部長
元キッザニア東京副総支配人
安孫子 薫 氏 360 度のステージでショーが展開されるディズニーパークでは、常に高品質なエンターテイメントコンテンツが要求される。現場のパフォーマンスを最大に保ち、ゲストにハピネスを提供するためには、キャストのハピネスが必要不可欠。EX 向上が現場マネジメントの要だと言える。マネジメントの考え方や視点と実践について経験を基に話します。 |
C-9:三菱地所のまちづくりDXの全体像と取り組み
登壇者:三菱地所株式会社
DX推進部 統括
春日 慶一 氏 三菱地所は、長年にわたって働く、暮らす、遊ぶ、旅するなど様々な接点で生活者個人と向き合い続けてきました。しかし人々の生活もマインドも劇的に変化し、多様化し続ける現代社会において、まちづくりもまた大きな挑戦の入口にあります。当社の試行錯誤のご紹介を通じて、人とまちを考えるきっかけが生まれれば幸いです。 |
D-9:みんなの銀行のデジタルバンキング戦略とは ~『みんなの銀行』 が目指す新しい銀行のカタチ~未来の銀行を「今」創ったら、どんな銀行になるか?
登壇者:株式会社みんなの銀行
取締役頭取
永吉 健一 氏 金融取引は「対面」から「非対面」へ急速にシフトしています。その中で、地銀初の「DX銘柄」(2022)に選出された「ふくおかフィナンシャルグループ」の4番目の銀行として立ち上がった国内初のデジタルバンク「みんなの銀行」。みんなの銀行が考える新しい金融サービスのカタチとその取組みについてお話しします。 |