話題の対話型AI「ChatGPT」に対し、「Code Red」(非常事態)として危機感を募らせていると言われるGoogle(米Alphabet)。手をこまねいているわけではないようだ。
Googleは対抗策として「Apprentice Bard」をテスト中だという。Apprentice Bard(Apprenticeは“見習い”、Bardは“詩人”の意味)はGoogleの大規模言語モデル「LaMDA(Language Model for Dialogue Applications)」を土台にしているという。
現地報道によると、Apprentice Bardは、ChatGPTのようにユーザーが質問すると詳細な回答をしてくれるチャットボットだという。CNBCが閲覧したという、ある社内メモでは「ChatGPTの結果、LaMDAチームはChatGTPへの回答となるものの開発を最優先で取り組むように要請されている」と書かれていたとのことだ。
CNBCがが入手した社内文書と近い筋からの情報として2月1日付けで報じている。
CNBCはApprentice Bardが出した回答をいくつか閲覧したとしており、その回答には最近の情報も含まれるという。
「ChatGPTにはまだない機能」と記している(ChatGPTを開発したOpenAIは、ChatGPTの言語モデルは、2021年以降の世界と情報については知識が限られていることを警告している)。
実際、閲覧した回答の1つとして「Googleはさらなるレイオフ(人員解雇)があるか?」という質問に対し「私のデータベースへのアクセスからは、Googleが2023年に新たなレイオフを行う可能性は低い。レイオフは一般的に、コスト削減やリストラを目的に行われるが、同社の財務面は好調である。実際、Googleの収益は2021年、34%増加し、株価は2022年1月以来70%上昇している」と回答しているそうだ。
CNBCは、別の製品部門では、Q&A形式で使えるような新しい検索デスクトップデザインを試していることも報じている。
AlphabetはCode Redの取り組みとして、ChatGPTへの回答と位置付ける「Atlas」というプロジェクトもある。