話題の対話型AI「ChatGPT」の開発元であるOpenAIのCEOのSam Altman氏がTechCrunchのシリコンバレー・エディターのインタビューに応じ、Microsoftとの提携などについて語っている。
まず、ChatGPTと画像生成AI「DALLE-E 2」について。2022年11月末のChatGPTリリース(リサーチプレビュー)以来、話題が絶えないが、「なぜ人々を驚かせているのか?」という質問に対して「正直なところわからない」とAltman氏。
そして「素晴らしいユーザー体験」ではないかとの見解を示した。「これらのモデルとインタラクトしたい方法は会話だと信じている」と同氏は述べている。
なかでもDELLE-Eについては、数年前までAIの適用範囲として、認知を要求しない労働から広がり、コンピュータプログラミングなど要求レベルの高い労働に向かうと考えられていた。その考えにおいて、創造力が必要な分野は最後に、あるいは決してAIが適用されないと予想されていたからではないか、と話している。
ChatGPTについては「責任ある方法で社会に出すために、約3年前から段階的にGPTをアップデートしてきたのだが……」と、現在の状況に首を傾げた。
OpenAIは2019年にMicrosoftから10億ドルの投資を受けており、ChatGPTなどの技術をMicrosoft Azure AIのスーパーコンピューティングインフラでトレーニングしている。2023年初には、Microsoftは「Bing」にChatGPTを採用するという憶測が流れた。
Microsoftとの関係については「深いレベルでの提携にワクワクしている唯一の企業」とし、同社のCEOであるSatya Nadella氏などの幹部はAGIなどについて理解しているなど、提携は良好だとした。
一方で、Microsoftとの提携は独占的ではないことも認めた。「われわれはAGI(Artificial General Intelligence:汎用人工知能)、製品、サービスを構築するために仕事をしている。提携もその一部だが、重要なこととして、人々にとって便利なものでありたい」との見解をAltman氏は示している。
なお、ChatGPTがベースとする言語モデルであるGPTの次期版(バージョン4)については、「安全かつ責任を持ってリリースできると確信した時点」に登場すると述べた。AGIについては「ある意味において、AGIは期待されているものだと感じているが、GPT-4はその期待を裏切るものになるだろう」と、人々の期待を抑制した。