ヤマハ発動機は2月1日、次世代表面実装機(マウンター)「YRM20DL」を発表した。

  • ヤマハ発動機のデュアルレーン仕様表面実装機(マウンター)「YRM20DL」

    ヤマハ発動機のデュアルレーン仕様表面実装機(マウンター)「YRM20DL」 (提供:ヤマハ発動機)

同製品は、高速・高精度で汎用性に優れた同社の万能型マウンター「YRM20」をベースに、新開発の高剛性デュアルレーンコンベアを採用したプレミアム高効率モジュラーという位置づけのモデル。プリント基板搬送用のコンベアを2本搭載(デュアルレーン)し、さまざまなデュアルレーンによる実装に対応することが可能なため、多種多様なニーズに応えることが可能だという。

また、2つのヘッドそれぞれに吸着エリアと搭載エリアを近づけて移動距離を最短化するなど、動的レイアウトを見直し、主軸動作制御のさらなる全体最適化を図ることで、クラス世界最高レベルの12万CPH(Chip per Hour)と15μm(Cpk)≧1.0の精度を提供するとしている。

また、超高速ロータリー型のRMヘッドならびに超小型チップ部品から大型部品まで対応できる高速汎用インライン型のHMヘッドでは、0.25mm×0.125mmの0201サイズの小型チップ部品の実装や、狭隣接実装にも対応可能だとしているほか、前後同一幅基板搬送時で最大基板幅は330mm、並行実装の場合、オーバードライブモーション(ヘッドの相互乗り入れ)を採用した超高速ロータリー型RMヘッドを活用することで、最大基板長380mmまで前後のヘッドが干渉せずに稼働でき、ヘッド待機ロスの無い高効率実装を可能としたとする。

さらに、2本のレーンのうち1本だけを使用するシングルレーン生産では、最大長810mm、最大幅610mm、搬送可能重量3kg、最大基板厚6.5mmまでの基板搬送が可能であり、車載品や産業用、医療用、パワーデバイス、LED照明など、特大サイズの基板や治具搬送などに幅広く対応できるという特徴があるという。

このほか、背高部品や異形部品への対応力を備えた異型対応インライン型FMヘッドも用意されているほか、生産を止めずにいつでも、簡単にテープ部品の補給が可能なオートローディングフィーダーや生産を止めずにパレット単位/マガジン単位でのトレイ部品供給が可能な無停止トレイ供給装置「eATS30」、片レーンの生産を止めることなく、台車交換の段取り作業ができる無停止挿抜台車、品種切り替え時の作業負荷を大幅に改善するプッシュアップピン自動交換といった省人化機能にも対応しているという。

なお、同社では同製品を4月3日より発売する予定としており、発売から1年間で国内外合計で400台の販売を計画している。