米国半導体工業会(SIA)によると、2022年8月の半導体市場(3か月移動平均の売上高)は前年同月比0.1%増、前月比3.4%減の474億ドルとなったという。2022年4月までの成長率は前年同期比で20%以上と高い水準を維持していたが、急速に減退期に入っていることが示された。
国・地域別に見ると、前月比では欧州が1.5%増となった以外は、中国4.9%減、アジア太平洋/その他すべての地域4.3%減、米州2.8%減、日本1.4%減となった。また、前年同月比では欧州が14.9%増、米州が11.5%増、、日本が7.8%増とプラス成長を遂げた一方で、中国10.0%減、アジア太平洋/その他すべての地域2.9%減となっている。
SIAの社長兼CEOであるJohn Neuffer氏は「世界の半導体売上高の伸びはここ数か月で失速しており、8月は2019 年2月以来最大の割合で減少した。欧州への販売は増加したものの、中国への販売が急激に減少している」と述べている。
台湾半導体業界は好調を維持
なお、台湾の半導体業界の情報筋によると、台湾に上場している半導体企業の8月の総売上高は前月比9.7%増、前年同月比22.6%増の4451億6500万NTドルと好調を維持しているという。とりわけ、TSMCの8月の売上高は前月比16.8%増、前年同月比58.7%増の2181億3200万NTドルと2000億元を突破し、台湾半導体業界成長のけん引役となっているという。