MediaTekは8月18日、4Kの高解像度と120Hzの高リフレッシュレートを持つAI処理エンジンを搭載したテレビ向けシステムオンチップ(SoC)の新製品「Pentonic 700」を発表した。

同製品が搭載する統合AIプロセッシングユニットは、MediaTekのAI-Super Resolution、AI-Picture Quality(PQ) Scene Recognition、およびAI-PQ Object Recognitionに対応し、高度なエッジスムージングと細部の再構成を可能にするという。また、Dolby Vision IQ の Precision Detailにも対応し、明部と暗部のコントラストを改善して鮮明でシャープな映像を実現することで画質を向上させるとしている。

Pentonic 700を搭載したスマートテレビは、画質が向上したピクチャインピクチャおよびピクチャバイピクチャ機能により、異なるソースからのコンテンツを画面に同時表示できるといい、家庭での異なるスポーツイベントの同時ストリーミングや、コンテンツを見ながらの友人とのビデオチャットも可能だとする。またオフィス用途では、ビデオ会議のオプションを増やし、異なるコンテンツストリームをテレビで同時表示することを可能にするとのことだ。

120Hzのスマートテレビ向けに開発された同製品は、最大144Hzの可変リフレッシュレート(VRR)にも対応しており、メーカーはゲーム用途向けにテレビのカスタマイズが可能。これにより、画面のティアリング(ちらつき)やスタッタリング(コマ落ち)を回避できるとしている。また表示遅延を抑えるHDMI2.1自動低遅延モード(ALLM)や、没入型サウンドを再生するDolby Atmos技術など、ゲームプレイに適した機能も搭載しているとのことだ。

MediaTekによれば、Pentonic 700は高集積の設計によって電力効率が高く、コストを削減するとともに市場投入までの時間を短縮するとしている。またメーカーは、Filogoc Wi-Fi 6、Wi-Fi 6E、またはWi-Fi 7接続ソリューションを追加することで、高速かつ高信頼性の接続を低遅延で提供するという。

なお、同製品を搭載したスマートテレビは、2022年第4四半期に発売予定とのことだ。