MediaTekは3月25日、Dolby Vision IQのPrecision Detailに対応するテレビ向けSoCを今後提供していく計画であることを発表した。対応するのは同社のスマートTV向けSoC「Pentonicシリーズ」の次世代8K/4K対応製品以降としており、テレビOEMメーカー向けの2022年下半期に提供が開始される予定だという。

Precision Detailは、Dolby Vision IQを搭載したテレビ向け機能で、明るい部分と暗い部分の両方で精細な映像を表示することを可能とするもの。質感と深みの向上により、8Kおよび4KのスマートTVで輪郭のシャープさが際立つようになるという。また、MediaTekのIntelligent ViewテクノロジーとDolbyの映像技術と組み合わせることで、複数のDolby Visionのストリームを同時に処理することもできるようになることから、ユーザーはDolby Visionで、異なったメディアソースを同時に複数のウィンドウで、それぞれを高精細で視聴することが可能になるとしている。

また、Pentonicシリーズは、Dolby Visionのゲーミング向け機能にも対応しているため、ゲームプレイ体験の向上も可能だという。これにより、テレビOEMメーカーは、4K 120HzでのDolby Visionゲーミングなどの高度な機能をユーザーに提供できるようになるとするほか、Dolby Visionでのゲームプレイ時には、Pentonicの自動低遅延モード(ALLM)および可変リフレッシュレート(VRR)により遅延とディスプレイ機能が強化され、プレイヤーのゲーミング体験を向上させることが可能になるともしている。