市場動向調査会社VLSI Researchを買収したカナダのTechInsightsによると、2022年の半導体製造装置の顧客満足度調査の結果、トップ10に日本企業が4社入賞したという。
具体的には1位にアドバンテスト、6位にKOKUSAI ELECTRIC、8位に東京エレクトロン(TEL)、10位に日立ハイテクがそれぞれ入賞したという。しかし、2021年版と比較すると、TELが5位から8位に、日立ハイテクが9位から10位にそれぞれ順位を落とす結果となっている。
一方の中小企業(あるいは事業)部門では、日本企業として6位に堀場製作所が入っている。2021年版からの変化としては、ニコンとキヤノンがランキング外となり、変わって堀場製作所が入った形となっている。
トップを獲得したアドバンテストは、3年連続で顧客満足度世界1位を獲得しており、過去34年にわたってベスト10入りを果たしている実力企業である。また、6位のKOKUSAI ELECTRICに関しては、詳細な分析結果が6月15日に発表されている。
それによると、
- 10点満点で7.94点(3つ星半)を獲得したが、80点(4つ星)に一歩及ばなかった。
- 25年にわたりトップ10入りを維持している。
- デポ(堆積)装置分野の顧客満足度で世界トップを獲得した。
- 100%の顧客が、必要に応じて再び同社の製品を選ぶとしている。
調査14項目の中でもっとも得点が高かった項目は「顧客との協業体制」、次いで「他者への同社製品の推薦」、「販売後のサポート」、「アップタイム(連続稼働時間)」となっているほか、低かった項目としては「ソフトウェア」「スペアパーツのサポート」「全体の価値」「フィールドエンジニアリング・サポート」などとなっている。また、地域・国別の顧客満足度ランキングでは、台湾が9.14点でトップで、次いで米国の8.92点、韓国、日本の順となっているが、回答の半数は日本からだったという。
なお、トップのアドバンテストは、14の評価項目すべてが9点以上で、そのうち10項目が9.5点以上という非常に高い評価であったほか、TELは、アップタイムとプロセス性能で高い得点を獲得しており、日立ハイテクは、装置性能と全体的価値で高い得点を獲得している。