三菱電機は、愛知県尾張旭市内の土地を取得し、約130億円を投資してFA制御システム製品の新たな生産拠点を設立することを3月28日に発表した。

新生産拠点は、FA制御システム製品の次世代工場として、5G通信とAIの活用に加え、同社が提唱するFA統合ソリューション「e-F@ctory」に基づいた高度なSCM(サプライチェーンマネジメント)・ECM(エンジニアリングチェーンマネジメント)の構築により、生産性・品質の改善サイクルを高速化し、納期の短縮と高品質・高効率な生産の実現を目指すという。

また、同社のオートメーション技術活用による生産工程の自動化拡大に加え、AGVの活用による物流の効率化や生産現場のデジタルツイン化による同期生産などにより、需要変動に強い生産体制を構築し、製品安定供給に貢献するとともに、CO2排出量削減の取り組み強化により、カーボンニュートラルの実現を目指していくという。

半導体・電子部品・データセンターなどのデジタル関連分野やリチウムイオンバッテリーなどの脱炭素関連分野を中心に、FA制御システム製品の中長期的な需要拡大が見込まれており、同社は新生産拠点を設立することで、FA制御システム製品の生産体制を強化し、これらの需要に対応していく方針だ。

なお、新生産拠点の稼働開始は、2025年4月を予定している。

  • 名古屋製作所 新生産拠点の完成予想図

    名古屋製作所 新生産拠点の完成予想図(出典:三菱電機)