2022年の世界における半導体の設備投資額は前年比24%増の1904億ドルとなり、過去最高を更新する可能性があるとの予測をIC Insightsが発表した。

2020年は同10%増の1131億ドル、2021年も同36%増の1539億ドルと2桁成長が続いており、3年連続で2桁成長が続くのは1993~1995年の3年間以来となるという。

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    半導体の設備投資額(単位:10億ドル)と前年比成長率の推移 (出所:IC Insights)

2021年、半導体需要の急増により、ほとんどの半導体ファブの稼働率は90%を上回り、多くのファウンドリのファブがほぼ100%の稼働率で操業してきた。今後も世界のデジタル化の潮流から、継続的に高い需要が期待されるため2022年も設備投資意欲が高いとみられる。

2022年に設備投資額を前年比で40%以上増加させるとみられるのは13社で、その13社の合計設備投資額は2021年が前年比62%増の606億ドル、2022年も同52%増の918億ドルとIC Insightsでは予測している。

13社にはSamsung、SK Hynix、Micronの主要メモリメーカー3社が含まれていないが、専業ファウンドリトップ3社(TSMC、UMC、GlobalFoundries)は含まれているほか、アナログ半導体上位5社中4社(TI、ADI、Infineon、STMicroelectronics)も含まれている。

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    2022年の半導体企業別に見る設備投資額の前年比増加率ランキング予測(増加率40%以上の13社をリストアップ) (出所:IC Insights)

なお、多くの半導体メーカーが、多額の設備投資を行い、高まっている半導体需要に対応しようとしているが、IC Insightsでは、今後数年間のうちに、パンデミック前のレベル(売上高比率に対する設備投資額)に戻る可能性があるとみている。