TISインテックグループのインテックは2月8日、「EDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)アウトソーシングサービス」(以下、EINS/EDI-Hub Nex)について、製造業特有の受発注情報をWeb画面上で一元管理できる「製造業向け調達Web-EDIオプション」を追加して提供を開始すると発表した。同社は新オプションにより、従来は紙やFAXで行っていた受発注をEDI化して製造業の調達業務の効率化を支援するという。同オプションの提供価格は個別の見積もりとなる。

EINS/EDI-Hub Nexは、EDIの各種処理から運用、ヘルプデスク、コンタクトセンターまで兼ね備えたインテックのフルアウトソーシングサービスだ。流通業界の業界VAN(Value Added Network:付加価値通信網)のほか、メーカーや卸、物流分野で利用されているという。

インテックはEINS/EDI-Hub NexによってレガシーEDIからインターネットEDIへの移行を推進してきたが、その中で、Web画面上で一元管理可能なWeb-EDIサービスを希望する需要が高かったそうだ。特に製造業の調達に関しては、紙やFAXなどアナログな手段で日々の調達業務を行っている企業が多いことから、同社は、日立製作所が製造業向けに提供しているTWX-21 Web-EDI Globalサービスと連携し、EINS/EDI-Hub NexにWeb画面上で調達業務を管理・閲覧できる「製造業向け調達Web-EDIオプション」を追加したという。

  • 「製造業向け調達Web-EDIオプション」の概要図

TWX-21Web-EDI Globalサービスは見積や発注から請求まで一連の購買業務などを支援する日立製作所のクラウドサービスだ。バイヤー、サプライヤー、製造現場、物流会社などの関係者間で情報共有ができるようになるため、SCM(サプライチェーンマネジメント)の高速化を支援する。

両サービスが連携したことで、「EDIアウトソーシングサービス」はサプライヤーとの調達業務に必要なWeb-EDIサービスを提供する。これによって、バイヤー側は見積から請求までの調達業務における進捗状況確認をWeb画面上で一覧管理できるようになるとのことだ。製造業に特化した調達業務のテンプレートも使用でき、サプライヤーとの見積調整や納期調整も効率化を実現するという。

また、EINS/EDI-Hub Nexはファイル交換型のインターネットEDIを実装しているため、サプライヤーとの接続要件に応じて柔軟なサービス提供が可能だ。インテックは、サプライヤーの業務システムとの連携やEDI取引に関する各種フォーマット変換もサービスとして提供するとのことだ。