日立ハイテクは11月9日、日立製作所(日立)が取り扱う「材料開発ソリューション」を活用した分析サポートサービスの提供を開始すると発表した。「材料データ分析環境提供サービス」「材料データ分析支援サービス」といったMI(マテリアルズ・インフォマティクス)を活用した分析環境を提供することで、実験回数およびコストの削減と省人化に貢献して生産性の向上を支援するという。

マテリアルズ・インフォマティクスとは、 AI(人工知能)やビッグデータなどを活用した統計において、情報科学・計算科学の手法を用いて材料開発を効率化する取り組み。

日立はこれまで、「材料開発ソリューション」の基盤構築や、それに関連する「実験データ収集サービス」などを確立して、幅広い業界で研究開発分野における統計分析を支援してきた。今後は、実験データの収集および蓄積段階における日立ハイテクの分析装置の活用や、同社の受託評価サービスとの連携により、さらに幅広い業界で材料開発の課題解決に貢献するとのことだ。

  • 日立ハイテクが有する検査設備との連携イメージ

「材料データ分析環境提供サービス」では、MIを利用した材料データ分析環境をクラウド形態で提供する。材料特性の変化を視覚的に把握できるため、材料特性や知見を効率的に見いだせるのだという。また、Webブラウザからもデータを確認できるため、データ分析者間での迅速な情報共有に寄与するとのことだ。

また、「材料データ分析支援サービス」ではサービス利用者の材料データを同社が預かり、データサイエンティストがデータ分析を代行する。期待する材料特性を実現するための条件探策や、今後の実験候補を提示する逆解析も可能だという。