KDDIは9月13日、SpaceXが提供する衛星ブロードバンドインターネットサービス「Starlink(スターリンク)」を利用する契約を締結したことを発表した。

【関連記事】
■スペースX、「スターリンク」衛星60機を打ち上げ - 光害対策も実施
■ついに打ち上げ! スペースXの宇宙インターネット「スターリンク」

Starlinkをau基地局のバックホール回線に使用することで、これまでサービス提供が困難とされていた山間部や島しょ地域、災害対策においても高速通信が可能となるという。

Starlinkは地球を覆うように、小型衛星を大量に配備し、世界中にブロードバンドインターネットを提供することを目指している。通信衛星は、高度約550kmの低軌道上に配置されており、従来の静止軌道衛星に比べて地表からの距離が65分の1程度と大きく近づくため、大幅な低遅延と高速伝送を実現。

すでに10万人以上のユーザーに初期のベータ版サービスを提供しており、世界における人口の多い地域をほぼカバーするように拡大を続けているとしている。

KDDIは、総務省より実験試験局免許の交付を受け、Starlinkの通信衛星と地上のインターネット網を接続するゲートウェイ局(地上局)をKDDI山口衛星通信所に構築し、現在は品質と性能を評価するため、両社共同による一連の技術検証を行っているとのことだ。

なお、Starlinkのバックホール回線への導入は、2022年をめどに全国約1,200カ所から順次開始していくという。