独ミュンヘンで9月7日から12日にかけて開催されている国際オートショー「IAA Mobility」にて9月8日(現地時間)、IntelのPat Gelsinger CEOが基調講演に登壇し、欧州域内の少なくとも2か所に新たに巨大半導体工場を建設する可能性があることを明らかにした。

それによると、Intelは欧州の2か所に合計で8つのファブを建てる可能性があり、その投資額は今後10年間で800億ユーロ(約10兆円)に及ぶという。同氏は、講演の中で、「半導体需要が持続的に伸びるこの新時代には、大胆で大きな考え方が必要だ」と語っている。

現在、欧州での半導体工場の建設地候補は10か所ほどに絞られており、2021年末までに絞り込みを行う予定だという。欧州の業界関係者によると、有力地としてはドイツとフランスが挙げられるが、すでに操業している実績があるポーランドも可能性があるという。ちなみに、建設される新たなファブでは、「Intel 20A」以降の最先端プロセスが採用されるものとみられる。

なお、Gelsinger CEOは、自動車の製造コストに占める半導体の割合は、2019年の4%から2030年には20%以上に増える見込みだが、今回の新工場の欧州での建設は、このような需要増に対応することを目的としているもので、そのほか既設のアイルランド工場でも車載向けファウンドリ事業を行う計画であることも明らかにしたという。

Intel CEO Keynotes at IAA Mobility (Event Replay)