日本半導体装置協会(SEAJ)ならびにSEMIは、2021年2月度の日本製半導体製造装置の販売額(SEAJ)および北米製半導体製造装置の販売額(SEMI)を発表した。

それによると、いずれも前月比ならびに前年同月比ともにプラス成長を遂げたという。

具体的な日本製装置販売額(海外工場からの出荷分や日本からの輸出を含む)は、前年同月比8.8％増、前月比3.7％増の1875億1600万円と2カ月連続で上向いた。一方の北米製製造装置も前年同月比32.0％増、前月比3.2％増の31億3500万ドルとこちらは2カ月連続で単月の史上最高額を更新した。

北米製製造装置市場は、2020年9月に当時の過去最高額となる27億4330万ドルを記録したものの、その後、米国商務省がSMICに対する製造装置輸出を事前許可制としたことから、その手続きと許可の取得に時間がかかり、10月、11月と前月比でマイナス成長となったものの、12月以降はプラス成長に転じ、2021年1月には史上初となる30億ドル台に到達。2月もその勢いのままにプラス成長を遂げている。

  • 半導体製造装置市場

    過去6か月間の北米製半導体製造装置月間販売額(3か月移動平均値)の推移(単位:百万ドル) (出所:SEMI)

ちなみに、米国製半導体製造装置のSMICへの輸出が禁止されていると誤解している人が見受けられるが、SMIC向けで規制されているのは10nmプロセス以下の微細デバイスを製造に向けた装置だけで、現在、同社はそのレベルのデバイスは製造できていないことから、現在のビジネスとして見た場合、米国政府によるエンティティリスト掲載の影響は受けていないと見られている。

一方の日本製半導体製造装置市場は、メモリバブルの恩恵を受けた2018年5月に記録した2217億9800万円が過去最高額となっており、以降この記録を更新することがないまでも高値安定の状態が続いている。

  • 半導体製造装置市場

    過去6か月間の日本製半導体製造装置月間販売額(3カ月移動平均値)の推移 (出所:SEAJ)