宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月18日、小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウより持ち帰ったサンプル(砂)の量が約5.4gであったことを明らかにした。

実際にサンプルコンテナの蓋を開けて、サンプルそのものを確認したのはサンプルキャッチャーA室だけだが、今回導き出した質量は、サンプルを含むキャッチャーの重さを量り、打ち上げ前のサンプルキャッチャーの質量と比較。その結果から、サンプルキャッチャーの質量を除いた質量(A室、B室、C室内のサンプルの合計)を導き出したものだという。ちなみに、サンプルコンテナの底面に確認されたサンプル量は含まれていないため、総量はさらに増えるとみられる。

  • はやぶさ2

    2020年12月15日に確認されたサンプルキャッチャーA室内の小惑星リュウグウ由来の粒子 (C)JAXA

はやぶさ2プロジェクトチームでは、採取するサンプル量の目標を初期分析で必要になる化学分析を実施できるだけの量として0.1g(100mg)を掲げていたが、これを大きく上回る量のサンプルを採取することに成功したこととなる。

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    サンプルコンテナの構造。赤い点線で囲まれているのが今回の計量範囲 (C)JAXA

なお、JAXAでは、A室、B室、C室、サンプルコンテナ内ごとにサンプルの観察や重量計測などの分析を引き続き実施していく予定としている。