小惑星探査機「はやぶさ2」が、2月22日の8時ころに小惑星リュウグウへのタッチダウンに成功したことを受け、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の山川宏 理事長が祝福のコメントを公開した。

同コメントでは、国内外の関係者への感謝や、応援をしてくれた人たちへの感謝が述べられているほか、サンプルリターンへの期待などが述べられている。また、はやぶさ2の太陽系惑星科学への貢献についても言及しているほか、今後予定されているインパクタを用いたミッション、そして2020年末の地球への帰還についても触れており、今後も、多くの人たちからの応援と期待に応えられるよう、運用を継続していくことを力強くうたったものとなっている。

以下、原文のママ。

2019年2月22日に、小惑星探査機「はやぶさ2」を小惑星リュウグウへタッチダウン(接地)させ、リュウグウの試料を採取する運用を実施し、タッチダウン及びプロジェクタイル(弾丸)の発射を含めた試料採取のためのすべてのシーケンスが完了したことを確認しました。国内外関係の皆様のご協力と国内外からたくさんの応援をいただいたことに改めて感謝申し上げます。

今回の一連の運用は、「はやぶさ2」のサイエンスチームとエンジニアリングチームの総力を結集し、わずか約6メートル幅の領域へのピンポイントタッチダウンを試みた非常にチャレンジングな試みでした。2010年に帰還した「はやぶさ」に引き続き、世界で2例目の小惑星天体の表面物質採取に成功していることを期待しています。

「はやぶさ2」で得られるサイエンスの成果は太陽系惑星科学の発展に大きく寄与するものであり、我が国が独自性・優位性を有する深宇宙探査技術をより強固にしたものと確信しております。

今後も、海外宇宙機関を含め多くの皆さまの応援と期待にお応えできるよう、引き続きインパクタを用いたミッション、さらには2020年末の地球への帰還に向け、「はやぶさ2」の運用を継続してまいります。


JAXA理事長 山川 宏