2018年11月における半導体市場の売上高総額(3カ月移動平均値)は、前月比1.1%減の413億7000万ドルに留まったと米SIA(Semiconductor Industry Association)がWSTSの集計結果に基づき発表した。このところ単月として過去最高売上を継続してきたが、この記録は半年で終焉したことになる。この集計は、半導体が製造された国や地域によらず、どの地域で販売されたかを調査したものである。

  • 半導体市場の月間売上高推移

    半導体市場の月間売上高推移と前年同月比増減率(%)の推移 (出所:WSTS/SIA)

米国と中国だけ前月比で売り上げが減少

2018年11月の売上高が前月比で減少したのは、世界5地域のうち米州(実質的には米国)と中国だけであり、米中貿易摩擦の影響が数字の上にも表れ始めたように見えるが、SIAはこの点についてコメントを避けている。

米州の11月の売上高は前月比2.2%減、中国も同2.7%減となっているが、それ以外の欧州と日本はそれぞれ同0.5% 、同0.4%増となったほか、アジア太平洋およびその他の地域(日本と中国を除く)は同1.1%増となっている。とはいえ、米州と中国における売上高が全体の6割近くを占めているため、欧州、日本など米中以外の地域がプラス成長となっても世界全体としては同1.1%減とマイナス成長を記録することとなった。

前年同月比では全地域でプラス成長

一方、2018年11月の売上高を前年同月比で比較すると、中国は同17.4%増、米州が同8.8%増、欧州が同5.8%増、日本が同5.6%増、そのほかが同4.4%増となり、全体でも同9.8%増となった。ただし、前年同月比増の成長率はこの数か月にわたって減少を続けており、11月のそれはついに10%を割り込んだ点が注目すべき点と言える。

SIAプレジデント兼CEOのJohn Neuffer氏は、11月の統計を発表するにあたって、「世界の半導体業界は、前年同月比で売り上げを伸ばし続けており、2018年1~11月の累積売上高は、すでに2017年通年の売上高を超えている。そのため、2018年通年の売上高も2017年比で10%を超える成長が期待できる。ただし、前年同月比の成長率は、この数か月間減少していることが気にかかる。2019年の成長率は、2018年よりも穏やかなものになるだろう」との見通しを述べている。

なおWSTSは、2018年の半導体売上高について前年比15.9%増、2019年は同2.6%増との予測結果を昨年末に発表しており、Niuffer氏の発言はこれを踏まえたものと思われる。

  • 成長率

    上段が前月比の地域・国別半導体売上高(単位:10億ドル)。中段が前年同月比の地域・国別半導体売上高(単位:10億ドル)。下段が2018年6~8月および9~11月の3か月移動平均の地域・国別半導体売上高(単位:10億ドル) (出所:WSTS/SIA)