市場調査会社である台湾TrendForceは、2018年第2四半期のNAND市場について、供給過剰感から大口の契約価格が前四半期比で平均15〜20%の下落となったものの、中国製スマートフォン(スマホ)のメモリの大容量化が進み、ビット出荷数量に力強さが戻った結果、同3.5%増の162億9490万ドルとなったとの調査結果を発表した。

同社では、NAND価格の下落は最終製品における搭載容量を増やす効果もあるため、今後も市場そのものとしては、成長する可能性があると指摘。特にスマホの記録容量については、すでに128GB以上の製品の普及率は10%を超えており、中国メーカーは2019年にも256GBないし512GB品を投入する計画と立てているとする。

また、サーバ向けSSDも8TBや16TBといった大容量品の出荷が加速する可能性がでてくるほか、ノートPCのSSD搭載比率も向上。その容量もより大容量なものへと進むことが期待されるようになるともしている。

こうした動きの結果、主要各社はともに平均販売価格を下げつつも、出荷量を増やしたことで売り上げを伸ばしたとしている。なお、同社は第3四半期について、NANDを搭載する製品需要の大きな伸びは期待できないことから、平均販売価格は第2四半期比で約10%ほどさらに低下するものとの見方を示している。

  • NANDメーカーの2018年第2四半期売上高ランキング

    NANDメーカーの2018年第2四半期売上高ランキング (出所:TrendForce DRAMeXchange部門)