社会のテクノロジーへの依存度がますます高まるにつれ、世界のエネルギー消費量は著しく増大しています。データセンターや車載用、産業用を含む数多くのアプリケーションの利用により、世界の個人電力消費量は石油製品の消費量に迫りつつあります(1)。こうしたトレンドに対応するため、設計者は半導体ソリューションを積極的に活用しており、2016年には世界で8,240億個の半導体製品が購入され、私たちの生活のありとあらゆるところに利用されています(2)

こうした製品の設計者が求めているのは、より競争力のある動作を実現しながら、環境に配慮したエネルギー使用に関する法令も順守する電源管理テクノロジーです。

Texas Instruments(TI)では3年前に、半導体産業において2020年まで影響力を持つことになる、電源およびエネルギー管理の3つの主要トレンドを紹介しました。そのときに示した「エネルギー効率」、「電力密度」、「ビッグ・データの格納」と提供という3つのトレンドは拡大を続けており、2018年においても最重要課題に含まれています。これに加え、「分散型および再生可能エネルギー」、「自動車の電子化」、「工場および産業用施設の自動化」という3つのトレンドが、技術的進化の速度に伴い、現在の半導体産業を後押ししています。

TIでは、数多くのアプリケーションにわたって設計エンジニア向けに革新的な電源管理テクノロジーを提供しており、前述した6つのカテゴリすべてにおいて、厳しい電源管理の課題に対応することを可能としています。

6つのトレンドに焦点を絞った理由と各課題への対処方法について、次ページ以降で詳しく説明します。