オン・セミコンダクターは1月11日、新製品となる1/3.2型BSI(裏面照射)4MP CMOSデジタルイメージセンサ「ARO430」を発表した。同製品は、単一デバイスでカラーイメージと同時にデプスマップを撮像できることが特徴で、「CES 2018」の組み込み技術部門において、イノベーション賞を受賞した。
同製品は、4MPモードにおいて、120fpsの性能を実現。これにより、スローモーション動画の撮影が可能となる。主に、ウェアラブルデバイスなどのIoTアプリケーション、AR/VR製品、そのほか、モニター付きドアベルや監視カメラなどでの使用が期待されるという。
イメージとデプスデータを含むデータストリームは、センサ、CFA(色フィルター配列)、マイクロレンズの技術により生成される。このデータは、カメラの1m範囲内にあるモノの30fpsビデオ・ストリームとデプスマップを提供するためのアルゴリズムを有しており、手振りの解釈などの機能から、スマートIoTデバイスの制御、AR/VR用の簡単な3Dモデルの作成まで実現できるという。
さらに、2316(H)×1746(V)のアクティブ・ピクセル配列により、4:3アスペクト比を実現。125mWで、30fps 4MPのデータストリームを行うことができるほか、低電力モニタリングモードにおいては8mWに低減するため、バッテリ駆動アプリケーションに有益であるという。
加えて、ゲイン、水平・垂直帰線消去、フレームサイズ/レート、露出、像反転、ウィンドウサイズ、パニングをプログラムする機能をもつほか、電子ローリングシャッタ、外部の機械式シャッタのサポート、補正のためのオンチップ温度センサ、超低ノイズ性能のための3個のオンチップPLL(位相同期回路)などといった機能を有している。
なお同製品は、すでにサンプル提供がベアダイフォーマットで提供が開始されており、2018年第1四半期後半に量産体制に入る予定だという。