米Semiconductor Industry Association(SIA)は6月6日(米国時間)、2017年4月における世界の半導体売上高(3カ月移動平均)は、前年同月比20.9%増となる313億ドルとなり、2016年10月より続く300億ドル越えが7カ月連続続いていることを発表した。
前年同月比20.9%増という値は、2010年9月以来ほぼ7年ぶりの高い数字であり、313億ドルという売上高は、単月では過去最高のものとなるという。SIAの発表によれば、4月の売上高をけん引したのは主にメモリであったが、メモリ以外の多くの製品も2桁成長を達成したことで、高い成長率を実現したとする。
また、これらのデータ集計を担当したWSTS(世界半導体市場統計)では、2017年の半導体世界市場の見通しについて前年比11.5%増、2018年に同2.7%増、そして2019年に同0.2%減という値を発表している。2017年の2桁成長については、すでに多くの市場調査会社からも発表されているが、WSTSがダメ押しをする形となることで、ほぼ2桁成長は確実なものとみられる。
さらに、4月の地域別売上高を前年同月比で見た場合、中国が同30.0%増と最も伸び、米国が同26.9%増で続く。以降は、日本と中国を除くアジア太平洋およびその他が同14.1%増、欧州が同12.7%増、日本は最下位ながら同12.0%増とやはり2桁成長を達成している。一方、前月比で最も伸びたのは米国で同1.8%増、日本が同1.4%増、中国が同0.7%増となっている。
なお、SIAでは、2017年の世界における半導体業界の売上高を3778億ドルとしたWSTSの2017年春季予測を承認した。これは、半導体業界にとって最高クラスの年間売上高であり、2016年比で11.5%増となる値だ。地域・国別では、日本を除くアジア太平洋が前年比12.4%増、米国が同12.2%増、欧州が同8.7%増、日本が同6.6%増という成長が予測されている。