OKIエンジニアリング(OEG)は3月24日、4月1日からの稼働を予定している埼玉県本庄市の第ニEMCセンターをプレス向けに公開した。

第ニEMCセンターの外観

同社は1999年に本庄市にEMCセンターを開設してEMC試験事業を開始。2012年には同市に本庄テクノセンターを開設し試験能力を拡大した。しかし、機器の高度化・高密度化に伴う規格の多様化により試験サービスの需要が増加。既存設備の稼働が飽和状態となっており、特に10m法電波暗室は120%を超える稼働率が続いていた。

第ニEMCセンターは、OEGで2基目となる10m法電波暗室を設置。汎用機器向けのEMC試験能力が倍増し、顧客を待たせずよりスムーズにサービスが提供できるようになるとする。また、製品安全試験室が同じ建屋内にあるためEMC試験と製品安全試験をワンストップで提供できる点もメリットとなる。

この10m法電波暗室は給排水設備、排気設備、耐荷重3tまでの5mターンテーブルを備え、給排水が必要な歯科診療台などの医療機器、排気が必要となるハイブリッド車用の車載機器、半導体製造用チップマウンタをはじめとする大型産業機器など、幅広い分野の電子機器のEMC試験が実施可能だ。

なお、同社はEMCおよび製品安全試験のさらなる需要増を見込んでおり、今後も積極的な設備投資を行っていくとしている。

10m法電波暗室

試験対象を設置するターンテーブル。内側のテーブルは直径3m、外側が5m。

地下ピットもあり、システムの中でEMC試験を実施しない機器を隔離することができる。こちらは機器を地下ピットへ移動するための昇降機。

地下ピットへの入り口。秘密基地感が漂う。

地下ピットからターンテーブルを見るとこんな感じ。

製品安全試験室。内寸3.5(w)×2.5(d)×2.7(h)mの恒温恒湿室も設置。