今年もハイテク分野から様々な新技術やサービスが登場し、話題に事欠かない一年だった。これら技術のいくつかは、実際に使える製品として将来的にわれわれの生活や仕事に使われるようになるだろう。

では、オフィスに来年入ってくるかもしれない新技術はなにか。Incが「2015年オフィスにやってくるかもしれない8つのトレンド(原題:8 Hot Tech Trends Coming to Your Office in 2015)」として紹介している。

このリストはWebbmedia Groupが作成した「2015 Trend Report」を元にIncがピックアップしたものだ。さっそく見てみよう。

スマートな個人用仮想アシスタント(SVPAs:Smart Virtual Personal Assistants)

Appleの「Siri」がアシスタントになったと考えるとわかりやすい。

音声コマンドを受けて、メール本文やアドレス帳、スケジュール帳、To-Doリストなど個人情報から必要な情報を探してくれる。

AppleやGoogle、Yahoo!などがSVPAに関連する技術企業の買収を行っており、今後製品への統合がもっと進むと予想できる。

プライバシー

その一方で、プライバシーへの懸念は大きくなる。

SnapchatやDropbox、ベネッセのデータ漏洩も記憶に新しく、セレブの写真流出など今年は大きな事件が相次いだ。

2要素認証など、セキュリティ対策に関心が向くきっかけになったようだ。

インテリジェントなドローン(無人航空機)

Amazonに続いて、Googleもドローンに取り組んでいることが明らかになった今年。

Amazonは荷物の配達にドローン利用を計画しているが、Facebookはインターネット接続技術としてのドローンやバルーンに期待をしているようだ。

モノのインターネット(IoT:Internet of Things)

少し前から言われているトレンドだが、2015年はさらに本格化の年となりそうだ。

ウェアラブルはもちろん、Googleが買収したNestのように、家と車、さらにはオフィスなど、様々な場面・状況にネットの繋がりが拡がりそうだ。センサー技術がやりとりすることで利便性を得られる時代に入りつつある。

近接・周囲技術

前項に関連することだが、スマートフォンのビーコン技術活用が2015年は広がっていくかもしれない。

専用モジュールから近距離にある端末へ情報をプッシュできるというもので、Under Armourがショップで利用して顧客の行動データを収集するなど利用例が増えている。

仮想現実(VR)

Facebookが買収費用に20億ドルをかけ、Oculus VRを手に入れたのは今年7月のこと。

SamsungもOculusとコラボした「Samsung Gear VR」を発表するなど食指を動かしており、2015年はVRヘッドセット関連の話題がさらに増えそうだ。

仕事にどう活用していくかという実験も進むと予想されている。

コラボレーションソフト

メールとInstant Messenger、SNS、クラウドストレージを組み合わせてビジネスに最適なコラボ環境を提供するというのがこの分野だ。

市場をリードするSalesforceの「Chatter」とMicrosoftの「Yammer」に加えて、Facebookもビジネスに特化した「Facebook for Work」(「Facebook at Work」)をローンチするという憶測がある。

ソーシャル決済

個人間で直接送金できるサービスをSquare、PayPal、Googleらが米国で展開中だ。FacebookやTwitter、Snapchatなどのソーシャルメディアがこのような送金機能を統合する可能性もありそうだ。