文書の電子化は、避けて通れないテーマとなっている現在、文書管理業務に携わる担当者にとって、自社の課題だけでなく、他社がどのような対応を行っているのかは気になることだろう。6月13日(金)にウイングアーク1st 21階セミナールーム(東京都渋谷区)にて行われるマイナビニュース主催セミナー「企業内に点在するPDFファイルの課題に立ち向かう~タブレット時代に求められる帳票活用の鍵~」(協賛: ウイングアーク1st株式会社)にて、文書の電子化を推進する公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の益田康夫氏が登壇。JIIMAセミナー等で行われたアンケートの結果から、文書管理の最新動向、さらにPDF活用時のセキュリティ設定に関する実例について講演される予定だ。

JIIMAによるアンケートから見た文書管理に関する動向

公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA) 法務委員会 e-文書推進WG委員長 益田康夫氏

「公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)」は、紙から電子記録などの文書情報を、より確実でより効果的に活用・保存を可能にする社会をめざして、文書情報マネジメントの普及啓発活動を行う団体だ。前身である「日本マイクロ写真協会(JMA)」設立から56年の歴史を持つ。「調査・開発」「人材育成」「普及啓発」を3本の柱として活動しており、技術的な文書の電子化の推進はもとより、ISOやJIS制定・改訂作業も行っている。

JIIMAでは、毎年2回セミナーを開催しており、その際にアンケートを実施している。今回は、昨年の春に東京と大阪で開催された「これからの経営が求めるクラウド・ビックデータ時代の情報マネジメント」で行われたアンケート(回答者数は約500名)から見えてきたトピックについて、アンケート結果をレポートいただく。

「参加者が何に興味を示されているかは大事なこと」と益田氏が言うように、参加者がどんなトピックに関心があるのかを知ることは、実際に自分が文書管理をする立場であるなら大いに役立つことであろう。

さらなる最新動向もレポート

さらに、最新の市場動向として、先日5月28日に行われたJIIMAセミナー2014「クラウド・ビッグデータ時代の文書情報マネジメント ~紙から電子の社会をめざして~」で講演された国内動向の市場調査結果についても触れる予定だ。

この市場調査は、2014年4、5月にインターネットを利用して行ったユーザーアンケートで、「文書管理のクラウド環境での利用」「SNSのビジネス活用」「ビッグデータの活用状況」といった今もっとも気になるキーワードを含む最新動向について調査している。また、文書情報マネジメント関連システムについても「今後の利用予定」「導入目的」「導入時の課題・問題点」といった内容で調査しているので、最新動向をつかむのに絶好の機会と言えよう。

PDFセキュリティの実例

「文書の電子化において、業務文書といえばPDFが一般的」であると益田氏は言うように、企業内において文書の電子化としてPDFファイルを活用していることが多い。しかし文書をただPDFに変換しただけで、セキュリティを設定せずに保管していることはないだろうか?また、PDFファイルそのものが改ざんできない安全なファイル形式と思っているユーザーが多いのも事実だ。

PDFは、そのフォーマットの互換性の高さにより、情報の流出元となる危険性も大いに含んでいる。企業としてPDFによる文書保管を実践するには、全社的に無理のないオペレーションで、かつ文書内容に応じて必要なセキュリティを施す必要がある。たとえば、簡単に全社でPDFにセキュリティを設定する仕組みが必要なら、PDF変換をローカルPCではなくサーバーベースで行い、事前に設定したセキュリティポリシーを適用するなどの仕組みが必要だ。

今回は、このようなPDFのセキュリティの設定について、実例をいくつか紹介していただく予定だ。豊富な経験に基づく益田氏の貴重な実例紹介なので、企業内でPDFを扱う担当者にはぜひとも参加いただきたい。