Q:"京都"と"東京"、どちらが日本のイメージですか?

日本の伝統的な美しさや素晴らしさを残す古都・京都と、技術や文化面などの先進性を凝縮した現代的な東京。狭い国土にありながら正反対の表情を見ることができるのが日本の面白いところです。私たちからすればどちらも紛れもない日本ですが、海外から来た人たちはどう感じているのでしょうか。

そこで、日本在住の外国人20名に「"京都"と"東京"、どちらが日本のイメージですか?」と質問してみました。

■両方です。外国では日本は伝統を大事にする最先端の技術の国として見られていますが、伝統は京都で、技術と現代社会に伴う人ごみ、最新技術などは東京にあたると思います。(フランス/30代後半/男性)
■どちらも日本らしい文化を反映させている。京都は古い日本、東京は現代の日本。(ベトナム/30代前半/女性)
■両方(東京は現代の日本、京都は昔の日本)。(インドネシア/30代前半/女性)
■伝統がわかるのは京都です。ライフスタイルがわかるのは東京です。(ロシア/20代後半/女性)
■両方とも。(ドイツ/30代後半/男性)
■両方です。あえて言えば、京都かな。(韓国/40代後半/男性)

まずは「両方」というご意見。京都と東京で日本のどんな要素が見られるか、その違いと面白さなどを的確に捉えておられる方が多いようです。実際、新幹線で2時間半ほど移動するだけでまったく印象の違う街が現れるので、初めて来日した方々は驚かれるそうですよ。

ちなみに、外国人旅行者における京都への来訪動機のトップは「寺院・神社,名所・旧跡」で全体の80%超えで、東京での行動の上位は「日本食を食べる」や「ショッピング」。こういったデータから、外国人の方々がその土地ごとに持っている認識が異なっているのがわかります(「京都観光総合調査平成24年」、東京都産業労働局「平成24年訪都旅行者数等の実態調査結果」)。

■京都、歴史がある建築物が多いからです。(中国/30代前半/女性)
■京都です。(シリア/30代前半/男性)
■京都。(インドネシア/30代後半/男性)
■京都。(トルコ/20代後半/女性)
■京都。(スウェーデン/40代後半/女性)
■京都です。(ブラジル/50代前半/女性)
■京都。(オーストラリア/40代前半/男性)
■京都。(アメリカ/30代後半/男性)
■京都。(イギリス/40代後半/男性)
■京都。(スペイン/30代後半/男性)
■京都。(ペルー/40代後半/男性)

圧倒的な回答数があった「京都」。観光者の数で言えば京都は東京や大阪の次である3位にも関わらず(「観光白書 第50号」参照)、イメージのトップに挙げられるのが興味深いですね。やはり寺社仏閣という伝統的な象徴が持つ強さゆえなのでしょう。

■イメージなら東京かもしれません(イタリア/30代後半/女性)
■東京(スリランカ/50代後半/男性)
■東京(ポーランド/20代後半/女性)

少ないながらも「東京」への回答も。どんどん変化していく街並みや新しい産業の中心として、「今」の日本が体感できるのはまさに東京です。詳細がないので断言はできませんが、例えば、カルチャー産業や製造、流通などのビジネスに従事されている方の場合だと、日本イコール東京のイメージは特に強いかもしれません。

今回は外国人アンケートとして聞いてみましたが、実は日本人にとっても難しい質問なのでは!? 国内でもどこか特別な印象がある「東京」と「京都」。もし「日本らしいイメージの地域」を聞かれる機会があったとしたら、みなさんはどちらを挙げますか?