大日本印刷(DNP)は3月3日、ジーエルソリューションズ(GLソリューションズ)と、共同で、本人認証や決済などで使用されるFeliCaカードのICチップ内の暗号化領域の読み書きにも対応したNFCモジュールを開発したと発表。モジュール単体とUSB接続型リーダーライターを3月下旬に発売する。

モジュール単体

USB接続型リーダーライター

FeliCa技術を使ったシステムで、個人情報や決済情報などの重要データを扱う場合、ICチップ内にデータを暗号化して保存することでセキュリティを高めており、そのため、本人認証や決済で利用する機器には、FeliCaチップの暗号化領域のデータを復号化する機能が必要となる。

そして、NFCの普及に伴い、複合機や店舗の電子マネー決済端末などでFeliCaの暗号化領域を用いた高セキュリティな本人認証や決済を行いつつ、NFC対応スマートフォンをかざして販促情報などを配信するサービスも行いたいというニーズに応えて、今回両社は共同で、FeliCa暗号化領域に対応したNFCモジュールを開発した。

「FeliCa暗号化領域対応NFCモジュール」は、FeliCaチップ内の暗号化データの読み書きを行う機能を備えたNFCモジュールで、社員証システムで多く利用されている共通フォーマットSSFCにも対応している。

今回、発売開始するのは、モジュール単体「TM12(NFCモジュール)」およびそれを組み込んだリーダーライター「XR05シリーズ(リーダーライター)」の2種で、両社がそれぞれ販売する。

主な仕様として、外形寸法は、「TM12」が横45×縦65×厚み6.7mm「R05シリーズ」が横54×縦75×厚み11mm、対応カードはいずれも ISO/IEC14443 Type A、MIFARE、TypeB、FeliCaおよびISO/IEC15693、NFC動作モードはRead/Write Mode、Peer-to-Peer Modeとなっている。