フリービットとドリーム・トレイン・インターネット(DTI)は10月25日、中期経営計画「SiLK VISION 2016」のMCI戦略に従い、モバイルサービスの新しい仕組みを実現する技術「Semantic Switch」を共同開発し、特許を出願したことを発表した。
また、同システムをDTIのワンコインモバイル通信サービス「ServersMan SIM LTE 100」のオプション増速サービス「ServersMan SIM Unlimited」向けに最適化し、アプリ毎に速度切り替えがスムーズに出来る機能である「SiLK Sense」を実装したバージョンアップ版が同日提供を開始されている。
昨今のモバイル通信サービス事業者は、ユーザーの多様なニーズに応えるため、さまざまな料金プランやキャンペーンを提供している。しかし、料金プランやキャンペーンは複雑化する一方であり、ユーザーは自分の利用スタイルにフィットした料金プランを選択しづらくなる傾向も見受けられる。
この現状を踏まえ、フリービットでは、ユーザー自身がもっと自由に料金プランを組み立てられる仕組みを実現する技術「Semantic Switch」の開発をDTIと共同で進めていた。
Semantic Switchは、携帯情報端末(スマートフォン)上のコントロールソフトウェア(アプリ)と、MVNO事業者が保有するサーバ類および通信コントロール装置一式までの交換機を垂直設計することでリアルタイムに連携させ、通信速度や帯域コントロールなどの設定を、一定の条件の元、ユーザー側で自由に設定することができる。発表によれば「これまでに例を見ない全く新しい仕組み」であるという。
そのほかの特長として、MCI戦略に基づき、ネットワークコアシステム/課金システム/ユーザーインタフェースの環境を垂直統合し、処理能力が極めて高いMVNO交換機を選定して瞬時に速度切り替えを実現したことがあげられる。また、課金・認証システムまでを統合しており、ユーザーが設定したプランを実際の料金に反映することができる。
例えば、次のようなプランを、ユーザー自身で組み立てることが可能となる。
Aさんの選択プラン:スマートフォンのアプリごとに、違う通信速度を設定しシームレスに切り替えることで、通信料金を節約したい。
Bさんの選択プラン:100MB分の高速通信の利用を1日3.2MBに上限設定することで、100MBを1か月間で使用するといったコントロールをしたい。
Cさんの選択プラン:アプリごとに通信速度/残量/使用時間帯/使用可能場所までを細かく設定することで、各設定条件に従った通信を行い、より効率的かつ最適な料金プランを組み立てたい。