英Guardianが9月2日、2013年度の「MediaGuardian 100」を発表した。メディアに影響を与える人物を選ぶもので、今年は「あなた」――つまり"ユーザー自身"が初めてトップとなった。2位は昨年1位のGoogleのLarry Page氏。このほかAppleのTim Cook氏、FacebookのSheryl Sandberg氏がトップ10に初登場した。

MediaGuardian 100は、Guardianが英国のメデイアに文化的、経済的、政治的に影響が大きいと考えられる人100人を選ぶ年次調査。

13回目となる今年、最も影響力があるのは「あなた」――つまり、利用する個人となった。4月の米国ボストン州で起こったボストンマラソン爆発事件時にツイートなどで最新情報が行き交ったように、スマートフォンとソーシャルメディアの力により、個人が撮影した写真や動画、ニュースを伝えることができるようになったのがその理由。

調査では「オンライン時代に個人がエンパワーされていることを反映しての結果」と説明している。同時に、6月にEdward Snowden氏がGuardianやWashington Postなどに内部告発したアメリカ国家安全保障局(NSA)によるインターネット上の個人情報収集フレームワーク「PRISM」にも触れ、「デジタル時代はエンパワーと露出という居心地の悪い二重の観念ももたらした」と記している。

2位はGoogleの共同創業者兼CEOのPage氏で、昨年の1位から連続で上位にランクインした。3位はBBC会長のLord Hall氏、4位はTwitterのCEO、Dick Costolo氏、5位はFacebookのCOO、Sheryl Sandberg氏。

TwitterのCostolo氏はモバイル広告アップなどが評価されたものの昨年2位からランクダウンとなった。Sandberg氏は初登場、Facebookの株価持ち直しだけでなく、女性とキャリアの点からも影響力が大きく、「(共同創業者兼CEOの)Mark Zuckerberg氏よりも突出した存在になっている」と評している。

6位はAppleのCEO、Tim Cook氏でやはり初登場、7位は昨年12位からトップ10入りしたAmazonの創業者兼CEO、Jeff Bezos氏、Bezos氏は先にWashington Postの買収に乗り出した。

トップ100のうち最年少はYahoo!に買収されたTumblrの創業者兼CEO、David Karp氏の27歳(86位)。40歳以下では、音楽ストリーミングサービスSpotifyのDaniel Ek(45位、30歳)、Yahoo!のCEO、Marissa Mayer氏(57位、38歳)など11人が入っている。