東京工芸大学 写大ギャラリーは17日、東京工芸大学芸術学部主催による写真展『発信する風景「ルイス・ボルツと柴田敏雄」』を11月24日から12月24日の期間に開催すると発表した。入場料は無料。
ルイス・ボルツ氏は1970年代から活動を始め、1975年にジョージ・イーストマン・ハウス国際写真博物館で開催された「ニュー・トポグラフィックス」展の出品作家に選出。今回は、アメリカ・ネバダ州・Reno近郊の、人間の手によって開発され取り残された荒れ地を被写体にして自然と文明の関係を冷静な目で記録した作品「Near Reno」から抜粋した作品を展示する。
柴田敏雄氏は1980年代から写真に取り組み、1988年にツァイトフォトサロンで個展「日本点景-On the Spot」を開催。日本における新たな風景写真として注目され、その後も「日本典型——Quintessence of Japan」(1989年)、「柴田敏雄・日本典型 / 解読の試み・展」(1991年)が高い評価を受け、1992年に木村伊兵衛写真賞を受賞。今回は、日本の豊かな自然と、そこにくい込む開発の痕跡が形づくっている景観を大型カメラで大胆かつ繊細に捉えた「日本典型」シリーズから抜粋した作品を展示する。
両者の景観を題材にしたスタンスや視点は、一方は現実的な生活空間としてあるがままに冷徹に開発の荒涼とした跡を描写した作品であり、他方は空間を美的造形処理により開発された跡を際立たせる手法で緻密に描写した作品。どちらも、文明という名の下に変容させられた風土への関心を示した、従来の風景写真からは距離を置いた表現になっているとのこと。
写真展『発信する風景「ルイス・ボルツと柴田敏雄」』概要
会期 | 2012年11月24日~2012年12月24日(会期中無休) 10:00~19:00 |
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会場 | 写大ギャラリー(東京工芸大学・中野キャンパス内) 東京都中野区本町2-4-7 芸術情報館2F |
入場料 | 無料 |
展示作品 | モノクロ写真 24点 |
主催 | 東京工芸大学芸術学部 |