新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、スペインで実証するスマートコミュニティ実証事業について、三菱商事、三菱重工業および日立製作所の3社(1提案)を委託先として決定したことを発表した。

同実証事業は、再生可能エネルギー及び次世代自動車の大量導入普及を見据え、スペイン・マラガ市で展開されているスマートシティ・マラガプロジェクトと連携しつつ、大きなCO2削減効果が見込める交通と電力分野に焦点を当て、日本のスマートコミュニティの技術実証を行うもので、NEDOのスマートコミュニティに関する海外共同実証事業としては、米・ニューメキシコ州、仏・リヨンに続き、3件目となる。

具体的には、大量の電気自動車(EV)の導入・普及時に対応するためのEV管理システム、充電設備とその配置、情報サービスなどのインフラを整備し、再生可能エネルギーを含むエネルギーマネジメントシステムや既存の電力管理システムなどの情報を統合するスマートシティ・マラガプロジェクトとの連携を図るプラットフォームなどを導入し、マラガ市の系統管理システムのスマート化を検討するというものとなっている。

スペインにおけるスマートコミュニティ実証事業のイメージ図

帰還は2010年度~2015年度(事前調査期間は2011年7月29日まで)で、委託予定額は予算の確保状況によるが、事前調査に約3000万円、実証事業本体で約50億円としている。

なお、NEDOでは事前調査の結果を踏まえた事業化評価を経て、実証事業のより具体的内容を決定するとしており、 同プロジェクトを、NEDOとスペイン政府・産業技術センター(CDTI)が運営する「ジャパン・スペイン・イノベーション・プログラム(JSIP)」に則り実施することを予定している。