Rambusは10月21日(米国時間)、「Mobile Memory Initiative(MMI)」の技術を活用して製造したシリコンを用いた実証テストで、高バンド幅のモバイル・メモリ・コントローラの消費電力を、2.2mW/Gbpsまで低減することができたことを明らかにした。この消費電力は、初期のMMIの技術で製造されたシリコンと比較して約1/3となっており、LPDDR2-400のメモリコントローラの消費電力10mW/Gbpsと比べても低消費電力化されていることとなる。
MMIでは、4.3Gbpsのデータ・レートを高い電力効率で達成する、高バンド幅、低電力のメモリ技術の開発を進めている。これを実現することで、単体のモバイルDRAMデバイスで17GBpsを超えるメモリ・バンド幅の設計が可能となるという。これにより、次世代のスマートフォン、ネットブック、ポータブル・ゲーム機、ポータブル・メディア製品にとって理想的なメモリ・アーキテクチャを実現できるとRambusでは説明する。
なお、MMIでは、Rambusの高バンド幅のノウハウと省電力信号テクノロジの組み合わせによって生み出された「超低振幅差動信号」や「FlexClockingアーキテクチャ」「高度な電力状態管理」などの技術が活用されている。
なお、超低振幅差動信号は、差動構造の堅牢な信号品質と回路構成手法を組み合わせることで、消費電力を削減するものであり、FlexClockingは高速動作と簡素化されたDRAMインタフェースを実現する、クロックフォワードおよびクロック分配のトポロジ。そして、高度な電力状態管理はFlexClockingと組み合わせて使用することで、省電力モードの高速切り替えと、さまざまな使用プロファイルに対する電力効率の最適化を実現する技術となっている。